【保存版】フィラリア予防薬の使い方をタイプごとに解説!
フィラリア予防薬の使い方、しっかり押さえていますか?
正しく使わなければ、予防効果が十分に得られないこともあるので注意が必要です!
この記事では、チュアブル、錠剤、スポットというタイプ別の使い方や投与のコツ、トラブル対処法などを紹介します!
初めての方も、うまくいかなくて困っている方も、ぜひ参考にしてください。
【おさらい】フィラリア予防薬の種類と特徴
まず、フィラリア予防薬の4つのタイプを確認しましょう。
フィラリア予防薬には、自宅で投与できるチュアブル、錠剤、スポットという3タイプに加えて、病院で接種させる「フィラリア注射」があります。
それぞれの特徴などをまとめたので、選ぶ際の参考にしてみてください。
| タイプ | 投与方法 | 特徴 | 代表的な商品 | こんな犬におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| チュアブルタイプ | おやつ感覚で食べさせる |
● 投与が簡単 ● 嗜好性が高い |
投薬ストレスを減らしたい | |
| 錠剤タイプ | 直接飲ませる フードに混ぜる |
● 最も安価 ▲ 味がなく工夫が必要 |
とにかくコストを抑えたい | |
| スポットタイプ | 首の後ろに垂らす |
● 内服不要 ▲ 投与後のシャンプー注意 |
内服薬が苦手な犬 | |
| 注射タイプ | 動物病院で年1回接種 |
● 投与忘れなし ▲ 費用は高め ▲ 病院でのみ可能 |
プロハート12 (病院処置のみ) |
毎月の投与が面倒 多頭飼いの管理を楽にしたい |
【タイプ別】フィラリア予防薬の使い方完全ガイド
ここからは、チュアブル・錠剤・スポットの3タイプについて、具体的な使い方を解説します。
チュアブルタイプの使い方
チュアブル(Chewable=噛める)という名前の通り、噛んで食べて摂取します。

おやつをあげるような感覚で投与できるので、簡単ですね!
チュアブルタイプの投与方法
パッケージを開封し、
チュアブル錠を取り出す
愛犬に直接与える、または
フードに混ぜて与える
完食したことを確認する
フードに混ぜる場合は細かく砕いてもOKですが、きちんとすべて口に入れたか確認しましょう。
チュアブル投与のコツ
- 食事の時間に合わせて与えると食べやすい
- おやつとして直接手から与えるのもOK
- 複数頭飼いの場合は、それぞれ別々に与える
- 投与後は吐き出していないか確認
吐き出してしまうと効果が得られないので、2時間くらいは様子を見ることが大切です。
チュアブルを食べてくれない時の対処法

1.細かく砕いて与える
チュアブル錠をピルカッターなどで細かく砕き、フードに混ぜて与えます。
2.ウェットフードに混ぜる
ドライフードよりもウェットフードの方が薬を隠しやすくなります。
3.おやつに包む
チーズや「ちゅ〜る」など、犬が好むおやつに包んで与える方法も有効です。
4.別のフレーバーを試す
商品によってフレーバーが異なるため、別の商品を試してみるのも手です。
チュアブルタイプのおすすめ商品一覧
| ネクスガードスペクトラ | フィラリア、ノミ、マダニ、消化管内寄生虫を幅広く予防 |
|---|---|
| キウォフハート | 価格が安く、多頭飼いにおすすめ |
| シンパリカトリオ | ネクスガードスペクトラを食べない犬に人気! |
| カルドメックチュアブル | 長年の実績がある定番商品 |
錠剤タイプの使い方
錠剤タイプは最もシンプルであり、安価な傾向にあるフィラリア予防薬ですが、投与には少し工夫が必要です。

味付きのチュアブルよりシンプルな薬なので安いんですけど、味がないので投与が難しいんですよね……。
錠剤タイプの投与方法
パッケージを開封し、
錠剤を取り出す
・フードに混ぜて与える
・おやつに包んで与える
喉の奥に直接入れるのは、慣れていなければちょっと難しいです。
初めての方には、フードに混ぜるかおやつに包んであげることをおすすめします!
錠剤投与のコツ
- ウェットフードやスープに混ぜるのがおすすめ
- 粉状にして混ぜるとさらに気づかれにくい
- 投与後は吐き出していないか必ず確認
チュアブルタイプと同様、投与後は一定時間、吐き出していないかチェックすることが欠かせません。
錠剤を直接飲ませる方法

犬の背後から抱きしめるように
体を固定
上を向かせて口を開ける
錠剤を喉の奥に置く
口を閉じて喉を数回なでる
飲み込んだことを確認
ちなみに、飲み込んだことが確認できたら、ちょっと大げさなくらい褒めてあげるのがコツです。
おやつもあげて、「薬を我慢したら喜んでもらえるし、ご褒美ももらえる」と認識してもらいましょう。
錠剤タイプを食べてくれない時の対処法
チュアブルタイプと同じく、細かく砕くか、チーズなどに包むか……または、錠剤用の「投薬補助おやつ」を使うのも有効です。
また、どうしてもダメなら無理はせず、チュアブルかスポットタイプに切り替えるのもひとつの方法といえます。
錠剤タイプのおすすめ商品一覧
| ミルプラゾン | フィラリア、消化管内寄生虫、条虫を駆除 |
|---|
スポットタイプの使い方
スポットタイプは、食べさせたり飲ませたりする必要がないという点で便利なタイプです。
スポットタイプの投与方法
パッケージからピペットを取り出す
犬を座らせる
しっかりかき分ける)
投与1回ごとに、1回分のピペットをしっかり使いきることが必要です。
投与のコツ
- 地肌が見えるまでしっかり毛をかき分ける
- 薬液は1箇所にまとめて垂らしてOK
- 投与後はペットを褒めてあげる
- 落ち着いた環境で投与する
投与中に興奮して動いたりすると薬液が飛び散ったりする可能性があるので、しっかり落ち着いて投与させてくれるタイミングと場所を選びましょう。
スポット投与後の注意点
1.投薬後30分間は他のペットが舐めないよう注意
多頭飼いの場合は、投薬後しばらく隔離するのが安心です。
2.投薬後2~3日間はシャンプーを避ける
薬液が完全に浸透するまで時間がかかるため、投薬直後のシャンプーは避けましょう。
3.投薬部位の皮膚に異常がないか確認
赤みや脱毛が見られた場合は、皮膚刺激の可能性があります。
症状が続く場合は獣医師に相談してください。
4.投薬部位を気にする場合
気にして舐めようとする犬には、エリザベスカラーを数時間装着します。
ちなみに、レボリューションやそのジェネリック医薬品のレボスポットなど「セラメクチン」を配合したスポットタイプであれば、投与後2時間を過ぎればシャワーが可能です!
トリミングの予定がある場合などは、こちらを選ぶのがおすすめです。
おすすめ商品一覧
フィラリア予防の正しいスケジュール
フィラリア予防は、注射を除いて月1回の投与が必須です。
また、予防を開始する前には必ずフィラリア検査を受ける必要があります。
予防の流れ
まず春(3~4月)に動物病院で血液検査を受けます。
すでに感染している状態で予防薬を投与すると、体内のフィラリアが一気に死滅してショック症状を引き起こす危険があるため、検査は必須です。
検査は簡単な血液検査で、所要時間は約10分、費用は2,500~4,000円程度です。
検査結果が陰性なら、投与開始です!
毎月同じ日に投与を続けます。
なお、近年では時期を限定せず1年を通して予防を行う「通年予防」が推奨されています。
通年予防が推奨される理由
近年は、地球温暖化やヒートアイランド現象により蚊の活動期間が延びています。
また、年間を通して同じリズムで投与することで、投与忘れを防ぐことが可能です。
「冬には絶対に感染しない」とは言い切れないのも、通年予防が推奨される理由です。
多くの動物病院で推奨されるようになっているほか、米国のフィラリア症学会やFDA(アメリカ食品医薬品局)も通年予防を強く推奨しています。
【ケース別】こんな時はどうする?

うちはまだ子犬なんだけど、いつからフィラリア予防をすべき?

ちょうど妊娠中なんだけど、薬を投与してもいいの?
などなど……個々の事情に合わせたケース別の考え方をまとめました。
子犬への投与
多くの予防薬は、生後6~8週(約2ヶ月)から使用可能です。
ただし、予防薬の種類や犬種、体重によって異なるため、かかりつけの獣医師に確認してください。
なお、子犬のフィラリア予防については「【犬・猫】フィラリア予防はいつから開始?子犬・子猫・成犬の予防時期を解説」の記事で詳しく解説しています。
妊娠中・授乳中の犬への投与
妊娠中や授乳中でもフィラリア予防は可能ですが、使用できる予防薬が限られます。
イベルメクチンやセラメクチンは妊娠中・授乳中でも使用可能とされていますが、必ず獣医師に相談してから投与してください。
副作用が出やすい場合があるため慎重に投与しましょう。
妊娠中・授乳中のフィラリア予防については、「妊娠中や授乳中にフィラリア予防はできる?母子感染する可能性のある寄生虫も解説」の記事で詳しく解説しています。
老犬への投与
老犬には、喉に詰まらせるリスクが少ない「スポットタイプ」がおすすめです。
老犬は嚥下機能が衰えているため、錠剤やチュアブルを喉に詰まらせる可能性があります。
また、肝機能や腎機能が低下している場合は獣医師に相談し、投与後は副作用が出やすい場合があるため注意深く観察してください。
老犬のフィラリア予防については、「フィラリア予防は老犬にも忘れずに!高齢犬におすすめのフィラリア予防薬も紹介」
の記事で詳しく解説しています。
多頭飼いでの注意点
多頭飼いの場合、特にスポットタイプ使用時は注意が必要です。
投与後30分間は他のペットが舐めないよう、別の部屋に移すか、エリザベスカラーを装着するか、他のペットをケージに入れるなどの対策を取りましょう。
コリー系犬種への注意
コリー、シェットランド・シープドッグ、オーストラリアン・シェパードなどのコリー系犬種は、イベルメクチンに過敏に反応することがあります。
これはMDR1遺伝子の変異により、薬剤が脳に到達しやすくなるためです。
セラメクチンはコリー系でも安全に使用できますが、モキシデクチンやミルベマイシンオキシムを使用する場合は獣医師に相談してください。
コリー系犬種のフィラリア予防については、「コリーを飼っている皆さん、フィラリア予防薬の選び方に悩んでいませんか?」の記事で詳しく解説しています。
フィラリア予防薬に関するよくある質問
ここでは、フィラリア予防薬の使い方に関する「よくある質問」にお答えします!
Q.投与を1回忘れてしまった場合は?
A.気づいたときにすぐ投与し、次回の投与日を調整します。
忘れた日を基準に、次回は1ヶ月後に投与します。
2ヶ月以上空いてしまった場合は、動物病院で再度フィラリア検査を受けてから投与を再開してください。
Q.吐き出してしまった場合は?
A.投与後30分以内に吐き出した場合はもう1回投与する必要がありますが、30分以上が経過していた場合の再投与は不要です。
判断に迷う場合は、かかりつけの獣医師に相談してください。
Q.副作用が出た場合の対処法は?
A.症状が重かったり、長く続く場合は、すみやかに動物病院を受診しましょう。
主な副作用は嘔吐、下痢、食欲不振、元気消失、皮膚のかぶれや流涎(よだれ)などです。
(皮膚のかぶれはスポットタイプの投与で起こる可能性があり、流涎はスポットの薬液を舐めたときに起こります)
なお、顔の腫れや呼吸困難が見られたり、ぐったりしているような場合、アナフィラキシーショックの可能性があるため、すぐ動物病院へ!
Q.病院でまとめ買いキャンペーンをやってるってホント?
A.確かに、多くの動物病院では、フィラリア予防薬のまとめ買いキャンペーンを実施しています。
12ヶ月分をまとめて購入すれば1.5ヶ月分の料金が割引になるなど、内容は病院によってさまざまです。
Q.フィラリア予防は猫も必要?
A.猫もフィラリアに感染することがあり、突然死を引き起こすこともあるため、予防は必要です。
室内飼いでも、蚊が侵入してくる限りリスクはあるため、注意しましょう。
なお、猫のフィラリア予防については、「猫のフィラリア予防は必要?室内飼いでも予防すべき理由と方法」の記事で詳しく解説しています。
まとめ
今回の記事では、フィラリア予防薬の使い方について解説しました。
各タイプに合った正しい使い方を守る
月1回の投与を忘れずに継続
投与前の検査は必ず受ける
愛犬に合ったタイプを選ぶ
フィラリアは適切に予防すれば、ほぼ100%感染を防げる病気です。
予防薬の正しい使い方をマスターして、愛犬をフィラリアから守りましょう!
参考文献
参考元:ネクスガードスペクトラ
参考元:ハートメクチン錠
参考元:レボリューション
参考元:レボリューション添付文書
参考元:プロハート12
参考元:犬の薬の飲ませ方