コリーを飼っている皆さん、フィラリア予防薬の選び方に悩んでいませんか?
コリーは特定の薬剤に対して敏感であるため、慎重な選択が求められます。
こちらの記事では、そんなコリーにとって安全かつ効果的なフィラリア予防薬について詳しく紹介していきます。
また、コリーに使うことができないフィラリア予防薬成分などについても併せて紹介していきます。
これからコリーのフィラリア予防をお考えの方は、是非一度ご覧ください。
目次
フィラリア症とは?予防の必要性
フィラリア症は、蚊を介して犬に感染する寄生虫病です。
フィラリアは犬の体内で成虫となり、心臓や肺の動脈に寄生して重大な健康問題を引き起こします。
これによって犬は呼吸困難、疲れやすさ、体重減少などの症状に苦しむことがあります。
フィラリア症は適切に予防することで、確実に防ぐことができるため、愛犬とのすこやかな毎日を送る上でフィラリア予防は欠かすことができません。
コリーのような特定の薬剤に敏感な犬種でもフィラリア予防は欠かせません。
コリーには使えない薬がある理由
コリー犬は他の犬種に比べ、一部の薬剤に対する感受性が高いです。
フィラリア予防薬で例を挙げると、一部の予防薬に配合されている「イベルメクチン」には注意が必要です。
これは、多くのコリー犬がイベルメクチンを代謝するための遺伝子(MDR1遺伝子)に突然変異を持っているためです。
この突然変異によって、イベルメクチンや他の類似した薬剤が脳に到達し、中毒症状を引き起こすリスクがあります。
そのため、コリーにはイベルメクチンを含む薬は禁忌とされています。
このことから、コリーに使うフィラリア予防薬は、イベルメクチンを含まない予防薬を用いる必要があります。
フィラリア予防薬の選び方
コリーに使うフィラリア予防薬を選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。
それが
- 配合成分
- 価格
のふたつです。
ここからは、そんなフィラリア予防薬における配合成分や価格について詳しく紹介していきます。
まず前提として、イベルメクチンを配合していない予防薬であること。
ミルベマイシンオキシムやモキシデクチンが配合された薬剤は、コリーに対して安全とされているため、これらの成分を配合した予防薬を選択します。
その上で、フィラリア予防が経済的に大きな負担とならないように、価格面で選ぶことも大切です。
フィラリアの予防は月に一度のぺースで、蚊が発生するシーズンに継続したり、1年を通して行ったりする必要があります。
そのため、フィラリア予防薬の価格によっては経済的に大きな負担となってしまうことから、予防薬の価格などを見て選ぶのも非常に重要です。
イベルメクチンが含まれない薬
コリーのフィラリア予防を行う予防薬選びで最も大切なことが、イベルメクチンが含まれないフィラリア予防薬を選ぶことです。
コリーはイベルメクチンとの相性が悪いため避ける必要がありますがモキシデクチンやが配合された薬剤は、コリーに対して安全とされています。
そのため、これらの成分を配合した予防薬を選択する必要があります。
イベルメクチンが含まれていない予防薬にはモキシデクチンを含む「アドボケート」やセラメクチンを成分として配合している「レボリューション」などがあります。
フィラリア予防薬の価格比較
コリーに適したフィラリア予防薬を選ぶポイントとして価格も重要であると紹介しました。
以下は、コリーに使えるフィラリア予防薬5点の価格比較です。
一箱あたりの価格と一回投与分の価格で比較しているので、予防薬選びにお役立てください。
商品名 | 一箱あたりの価格 | 一回分の価格 |
---|---|---|
レボリューション | 6,260円 | 2,087円 |
ネクスガードスペクトラ | 9,260円 | 3,087円 |
レボスポット | 3,260円 | 1,087円 |
ストロングホールド | 9,960円 | 1,660円 |
ミルプラゾンチュアブル | 4,060円 | 1,015円 |
価格面だけで見ると、ジェネリック系のフィラリア予防薬が最も安価となっています。
ただし、これらの価格は一例であり、まとめ買いなどによって変動したり、送料が変わったりするため、そうした部分も含めて考える必要がある点には注意が必要です。
フィラリア予防薬の副作用とその対処法
フィラリア予防は、予防薬の副作用について知っておくことも大切です。
コリーは一部の成分に対して敏感なため特に注意が必要です。以下に一般的な副作用とその対処法を示します。
-
消化器症状:食欲不振、下痢、嘔吐など
これらの症状が見られた場合は、すぐに獣医に相談してください -
皮膚症状:かゆみ、発疹、腫れなど
アレルギー反応の可能性があるため、速やかに対処が必要です -
アナフィラキシーショック:呼吸困難、血圧低下、意識障害など
直ちに動物病院に連れて行きましょう -
アナフィラキシーショック:急性のアレルギー反応で、呼吸困難、顔の腫れ、急激な嘔吐など
即座に救急処置が必要です
深刻な副作用症状があらわれた場合は、迷わず速やかに医療機関を受診するようにしてください。
軽度な副作用の場合は、大きな問題に繋がらないこともありますが、基本的には副作用が疑われる場合は投薬を中止して適切な処置を動物病院で受けることが大切です。
投薬前の検査とその重要性
フィラリア予防薬を投与する前のフィラリア検査は極めて重要です。
フィラリアに感染し、進行している場合は予防薬が急性のショック反応を引き起こすことがあり、非常に危険です。
検査によってフィラリアが検出された場合、フィラリア予防を実施する前にフィラリアの治療を行う必要があります。
愛犬の健康を守るためには、適切なフィラリア検査及びフィラリア予防は欠かせません。
これらの対策を講じることで、愛犬と健やかな毎日を送れます。
フィラリア抗原検査の方法
フィラリア抗原検査は、犬の血液中にフィラリアの成虫が産生する特定の抗原の有無を確認します。
この検査は動物病院で簡単に受けること可能です。
検査時間も10~15分と短時間であるため、検査が負担になってしまうことは少なくなっています。
検査結果が陽性の場合はフィラリア成虫が存在することを示しているため、すぐに治療が必要です。
陰性の場合はフィラリア成虫の存在していないため、そのままフィラリア予防を開始できます。
定期的な検査の必要性
コリーの健康を守るためには、フィラリア予防薬を使用するだけでなく、定期的なフィラリア検査も欠かせません。
特に、フィラリア予防薬の投薬を忘れてしまったような場合は、フィラリア感染の可能性が高くなるため、検査は必須ともいえます。
フィラリア症は初期症状が無症状であったり軽微であったりすることが多く、自覚しにくい病気です。
そのため、症状が出ていないから安心というわけではありません。
フィラリアの成虫がいるかどうかを確認するためにも、フィラリア検査は年に一度、フィラリア予防を開始する前に行うようにしましょう。
こうした定期的な検査はフィラリア予防薬の効果を確認するのにも役立ちます。
まとめ:コリーに最適なフィラリア予防薬の選び方
ここでは、コリーに最適なフィラリア予防薬の選び方について、重要なポイントをまとめました。
- コリーには使えない薬剤がある
- イベルメクチン以外の成分を含む薬を選ぶ
- 投薬前には必ず検査を行って適切な期間継続
コリーのフィラリア予防には使うことができないフィラリア予防薬があります。
それが有効成分としてイベルメクチンを配合したものになります。
そのため、コリーのフィラリア予防を行う場合はイベルメクチンを配合しておらず、コリーに使用しても安全の確認が取れている成分を配合したものを使いましょう。
その上で、投薬前の検査や適切な期間の投薬を行うことで、コリーのフィラリアを予防することが可能です。