ノミやダニが嫌いなハーブってなに?ノミ・ダニにハッカ油は効果がある?

ノミやダニが嫌いなハーブってなに?ノミ・ダニにハッカ油は効果がある?
「ノミ・ダニ対策ができるハーブを知りたい!」
「なるべく天然成分でノミ・ダニの予防してあげたい」

そんな犬・猫の飼い主の皆さんのために、今回は「ノミ・ダニが嫌うハーブ」をテーマにお送りします。
その他、ハーブのひとつであるハッカを原料とした「ハッカ油」の効果についても解説しているので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。

 

ノミやダニが嫌いなハーブはある?

ペニーロイヤルミント
ノミやダニはあらゆる場所に生息し、繁殖します。
そして、いったん刺されると非常に強いかゆみから皮膚炎を起こすこともあります。
 
そんな恐ろしいノミ・ダニですが、ハーブの中にはこうした害虫を寄せ付けにくくする「忌避効果」を持つものがあります。
たとえば、ペニーロイヤルミントやラベンダーはノミ・ダニが嫌うハーブとして知られており、市販のノミ・ダニ対策グッズ(忌避スプレー)などにも含まれています。
ここでは、ペニーロイヤルミントやラベンダーも含め、ノミ・ダニに対し忌避効果があるハーブについて説明していきたいと思います。

 

ペニーロイヤルミント

ペニーロイヤルミントは、ヨーロッパを原産とするハーブです。
寒さに強く、何年も生息することが可能であることから「多年生草本」に分類されています。
また繁殖力がきわめて高いため、自宅で育てる際には育ち過ぎないように注意する必要があります。
そんなペニーロイヤルミントは、鼻に涼風が吹き抜けるような爽やかな香りが特徴です。
主成分である「プレゴン」はノミだけでなくアリ、カメムシなども寄せ付けにくくする効果を持ちます。

参考元:ペニーロイヤル ノミ退治の強い味方

 

ラベンダー

可愛らしい紫色の花をつけるラベンダーは、実用品としてだけでなく鑑賞用のハーブとしても人気です。
また、ラベンダーが含有する「リナロール」という成分には強い忌避効果があり、ダニやノミだけでなく、蚊やハエ、蛾といった害虫を寄せ付けにくくします。
すっきりとしていて清潔感のある香りが特徴のラベンダーですが、品種改良が盛んに行われているため、種類によって微妙に香りが異なります。
ちなみに、輪郭のくっきりした強めの香りが特徴的な「スパイクラベンダー」には、「リナロール」以外にも忌避効果の高い「カンファー」「シネオール」といった成分が含まれています。

 

レモングラス

レモングラスはインドを原産とするハーブで、名称にあるとおり、レモンのような爽やかな香りが特徴です。
その香りには「シトラール」という成分が含まれており、特にダニに対する忌避効果を持ちます。
また、蚊を寄せつけない効果もあるとされています。
ちなみに、熱帯地域を原産とするレモングラスは、熱さや乾燥に強い反面、冬の寒さに弱いという一面があります。育てる場合は鉢に入れ、寒い日はあたたかい室内に入れてあげましょう。

 

ユーカリ

ユーカリといえば、コアラがムシャムシャ食べている植物をイメージする方も多いでしょう。
実は、このユーカリには850種類もの品種が存在しており、コアラが好んで食べるユーカリと、ハーブや観葉植物として売られているユーカリとでは種類が異なります。
中でも高い忌避効果があるとされているのは「ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)」です。
レモンのような爽やかな香りを持つという特徴があります。
ユーカリ・シトリオドラは、シトロネラールやシネオールのほか、蚊の忌避成分である「ユーカリジオール」という成分を含んでいるため、ダニ、蚊、ハエなどを寄せ付けなくする効果があります。

参考元:Eucalydiol(ユーカリジオール)は、ユーカリからの天然由来忌避成分です。

 

ローズマリー

地中海沿岸地方を原産とするローズマリーは爽やかな香りが特徴で、香辛料やハーブティー、精油(アロマ)などに用いられています。
ローズマリーには、一部のラベンダーと同じシネオールやカンファーなどの成分が含まれています。
そのため、ダニやノミの他、蚊などに対しても忌避効果を持ちます。
また、ローズマリーは寒さや潮風に強く、乾燥にも強いため、初心者にも育てやすいハーブだといわれていますが、多湿な環境が苦手であるため、梅雨の時期などは注意が必要です。

参考元:ローズマリー

 

ノミやダニにハッカ油は効果がある?

ハッカ油
ノミやダニに対する忌避効果があるとはいえ、「自宅でハーブを植えたり育てたりするのは手間だ」と感じる方は多いと思います。
そんな方におすすめなのが、「ハッカ油」です。
 
ハッカ油は、ミントの一種である「ハッカソウ」を乾燥させて抽出する植物油のことで、アロマや消臭剤として活用されています。
そんなハッカ油はノミやダニが嫌うため、「忌避剤」として使用することが可能です。
スプレーにしてソファやベッドなどに吹きかければ、自宅内でも簡単にノミ・ダニ対策をすることができますし、同時に高い消臭効果をもたらします。
また、蚊に対する忌避効果も持つため高い汎用性があります。

参考元:ハッカ油について

 

ハッカ油を使ったスプレーの作り方と使い方

ここではハッカ油を使ったスプレーの作り方をご紹介したいと思います。
ハッカ油は薬局やドラックストアなどで簡単に手に入りますので、ぜひ試してみてください。

 

ハッカスプレーの作り方

  • ハッカ油
  • 無水エタノール(10ml)
  • 水(90ml)
  • スプレー容器

必要なものを用意したら、以下の手順で作っていきましょう。

  • 1.無水エタノールにハッカ油を数摘垂らします。
  • 2.水を加え、スプレー容器に移し替えます。

無水エタノールにハッカ油を垂らす場合、3~4滴で十分な忌避効果をもたらしますが、もう少し香りが強いほうが好みなら、増やしても構いません。
 
なお、ハッカ油はポリスチレンを溶かす作用があります。
スプレー容器を用意する際は注意しましょう。

 

ハッカスプレーを吹きかけるならどこ?

ノミ・ダニを忌避する目的でハッカスプレーを使うなら、まずは侵入経路になりやすい玄関や窓といった場所から吹きかけていきましょう。
また、ノミやダニは動物や人の皮脂やフケ、髪の毛などを好むため、寝具やソファ、ペット用のベッドなど、ノミやダニが住み着きそうな場所にもしっかり吹き付けておくとよいでしょう。
ただし、特に猫などはハッカ油を嫌うため、ペットグッズに吹き付けるときは薄めに希釈したものを使うか、洗濯の際に入れるなど、香りが残りすぎないよう注意してください。

参考元:万能だからこそ知っておこう|ハッカ油を安全に使うためのルール

 

ハーブやハッカ油だけでペットのノミ・ダニ対策はじゅうぶんではないので注意!

注意
ハーブやハッカ油にはノミ・ダニの忌避効果がありますが、ノミ・ダニの根絶を目指しているなら「十分な対策」ということはできません。
理由は、ハーブやハッカ油には駆除効果、殺虫効果のある成分が含まれていないからです。
 
確実な駆除・予防を目的としたノミ・ダニ対策をするのであれば、動物病院で使用されている駆除薬(『フロントライン』など)が有効です。
駆除薬は体に付着したノミやダニだけでなく、体内にいる寄生虫や卵も100%死滅させます。
また、即効性や持続性が高く、予防としても高い効果が実証されているので徹底的にノミ・ダニ対策をするのであれば、こういった駆除薬を使うようにしましょう。

 

まとめ

今回は「ノミ・ダニが嫌うハーブ・ハッカ油」をテーマに、種類や効能についてご紹介しました。
ハーブは害虫の忌避効果があるだけでなく、品種によっては芳香剤や香辛料として使用することもできる便利な植物です。
 
ちなみに、今回は手軽かつ安価に作れるハッカ油スプレーをご紹介しましたが、ペットショップなどではハーブを用いた虫よけスプレーなどが多数販売されています。
「作る時間がない」「面倒だ……」という方は、そういったものを駆除薬と併用して使ってみるとよいでしょう。
愛するペットのノミ・ダニ対策の一環として、参考にしていただければ幸いです。