犬や猫の虫下しは市販薬でも対処できる?市販の虫下しってどこで買えるの?

犬や猫の虫下しは市販薬でも対処できる?市販の虫下しってどこで買えるの?回虫、鉤虫、瓜実条虫……などなど。

飼っている犬や猫が寄生虫に感染すると、彼らが病気になるだけでなく私たち飼い主の健康も脅かされる場合があります。

 

一刻も早く寄生虫を排除しなければならないのですが、そこで用いられるのが「虫下し薬」です。

とはいえ、「どの虫にどんな薬が使える?」「虫下し薬ってどこで買うの?」「市販薬で対応できる?」など疑問も多いはず……。

 

そこで今回の記事では、市販されている虫下し薬の種類や効果、購入方法などまとめてみました。

 

市販されている虫下し薬にはなにがある?

薬を飲む犬
犬、猫が寄生虫に感染している場合、一刻も早く「虫下し薬」を投与する必要がありますが、「どんな種類があるのかわからない」という方もいらっしゃることでしょう。

そこで、まずはよく使われる市販の虫下し薬をいくつか紹介します。

 

ピペラックスシロップ(犬猫用)

ピペラックスシロップ犬、猫の回虫駆除に効果がある動物用医薬品です。

有効成分のクエン酸ピペラジンが消化管に寄生する回虫を死滅させ、便と一緒に排出させます。

 

甘いシロップタイプの薬品となっており、水やフードに混ぜて使用することができるため、錠剤タイプの薬や苦い味のする薬が苦手な犬、猫を飼っている方にもおすすめです。

 

この薬は一部のペットショップ(「動物用医薬品店舗販売業許可」または「動物用医薬品特例店舗販売業許可」を取得しているペットショップ)、ネット通販などで購入できます。

ちなみに、わんにゃん薬局にも取り扱いがありますので、ぜひチェックしてみてください。

 

犬チョコ

犬チョコは、犬専用の虫下し薬です。日本の内外製薬というメーカーが製造を手がけています。

有効成分であるクエン酸ピペラジン、サントニンが犬の回虫や鉤虫などの駆除に効果を発揮します。

 

“犬チョコ”という名前の通り、板チョコのようなお菓子状のチュアブル薬となっており、犬が好んで食べやすいというメリットがあります。

投与量は1日1回です。犬の体重に応じた量を与えてください。

 

こちらも一部のペットショップやネット通販などで購入が可能です。

 

犬チョコシロップ

犬チョコシロップは、「犬チョコ」と同じく内外製薬が製造を手がける医薬品です。

有効成分はクエン酸ピペラジンで、回虫駆除に効果を発揮します。

 

対象動物は犬のみで、投与の際は決められた用量をスポイトに取って経口投与します。

チュアブルタイプ、錠剤タイプのお薬が苦手な犬にも使用しやすいのがメリットです。

また、スポイトで確実に必要な分を投与できるため、混ぜて与えるタイプの薬などで起こりがちな「飲み残し」「食べ残し」のリスクがないという特徴があります。

 

ドロンシット錠(犬猫用)

ドロンシット錠犬、猫兼用の虫下し薬です。

有効成分プラジクアンテルが犬に寄生する瓜実条虫、マンソン裂頭条虫、メソセストイデス属条虫、多包条虫、また猫に寄生する瓜実条虫、猫条虫、マンソン裂頭条虫に効果を発揮します。

 

錠剤タイプの薬となっているため、そのまま経口投与するのが望ましいですが、ドロンシット錠は苦味があるという特徴があるため、苦手な子にはペーストタイプのおやつ、専用の投薬補助トリーツを使用してあげるとよいでしょう。

こちらは動物病院で処方されている他、ネット通販での購入も可能です。

 

ドロンタールプラス(犬用)

ドロンタールプラス犬専用の虫下し薬で、犬回虫、犬鉤虫、犬鞭虫、瓜実条虫の駆除に効果を発揮します。

有効成分はプラジクアンテル、パモ酸ピランテル、フェバンテルとなっており、プラジクアンテルは主に条虫類に、パモ酸ピランテルとフェバンテルは線虫類に有効となっています。
 
また、これらの有効成分を組み合わせることで産卵前の未熟な寄生虫の駆除が可能となるため、定期的に飲ませたい方におすすめです。

こちらは動物病院で処方されている他、ネット通販で購入することが可能です。

わんにゃん薬局でも取り扱いがございます。
 

 

医者

内部寄生虫の対策は非常に重要です!ペット用の虫下しは通販サイトで手軽に購入することができるので、予定を立てて計画的に虫下しを行いましょう!

 

市販薬でも駆除することは可能

寄生虫がいる犬
一部のペットショップやネット通販で手軽に手に入れることができる市販の薬でも回虫や鉤虫を駆除することは可能です。

特に「ドロンタール錠」や「ドロンシット錠」は動物病院でも処方されている動物用医薬品であり、効果が高く、即効性にも優れているという特徴があります。

 

ペットが寄生虫に感染しているかどうか気づくためにはどうすればいい?

ペットの体内に寄生虫が感染しているかどうかは、明らかな症状が出ない限り気づきにくいものです。

しかし、「よく見ると異変が……」というように、ささいな異変から寄生虫感染にたどり着く場合があります。

 

以下のような様子がないか、普段からチェックするようにしましょう。

 

下痢・うんちの異常などで判断する

いちばんわかりやすいのは、日ごろのうんちです。

内部寄生虫に感染すると、高い確率で下痢を起こします。

 

下痢はウイルス性の風邪の場合も起こりやすく、ついつい「様子見」をしてしまいがちですが、下痢がおさまらなかったり、日を追うごとに悪化している場合は要注意です。

 

また、通常通りに見える便であっても白い虫(回虫)が出てくる場合もあります。

回収する前に白い糸のようなものがないか、普段から確認しましょう。

 

食欲不振など普段と違う行動をとっていないか見る

  • 「普段よく食べるのに、今日は全然フードが減らない……」
  • 「いつも元気いっぱい動き回るのに、今日はやたらとおとなしい……」

そんな場合も要注意です。

 

犬や猫は、痛みや不快感を隠したり我慢してしまったりする習性があります。

そんな中、「食欲がない」「ぐったりしている」という状態は「何かしらの体調不良を抱えている」という証拠になります。

とくに内部寄生虫の感染の場合、徐々に症状が進行・悪化していくため、早めに対処できるよう普段から注意深く様子を確認しておくことが大切です。

 

ペットが寄生虫に感染しているか分からないときは検査を受ける

「寄生虫に感染しているかもしれない……」

そう感じたらすぐに動物病院で検査を受けましょう。

 

動物病院では、寄生虫の種類を特定するだけでなく、適切な薬の処方も行ってくれます。

重要なのは、「自己判断をしないこと」です。

自己判断で市販薬を使用するなどの行為はしないようにしてください。

 

ペットの寄生虫対策は「予防」がベスト

ペットの寄生虫対策は「症状が出てから治療する」のではなく、あらかじめ予防をしておくことが重要です。

ノミやマダニ、フィラリア予防をするのと同じように、日ごろから他の内部寄生虫に対しても効果的な予防薬を使うようにしましょう。

 

フィラリアやノミ・ダニ以外の内部寄生虫の予防もできる薬

「予防薬はなるべく少なく済ませたい」

そうお考えの方のために、ここではフィラリアやノミ・ダニと一緒に対策できる予防薬を3種ご紹介します。

それぞれの特徴、お薬のタイプなどもお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

アドボケート

アドボケートはドイツの大手製薬会社バイエルが製造しているお薬です。

主な効果は「フィラリア予防」となっていますが、有効成分のひとつであるモキシデクチンは体内に寄生する回虫、鉤虫といった線虫を死滅させる効果を発揮します。

 

アドボケートは犬・猫兼用の薬で、効果は約1ヶ月です。

毎月の投与が必要ですが、皮膚に薬液を垂らすだけでOKのスポットタイプなので、錠剤タイプのお薬を嫌がる犬、猫にもストレスを与えずに使用することができます。
 

 

ネクスガードスペクトラ

ネクスガードスペクトラは、ドイツのベーリンガルインゲルハイムが製造する犬専用の予防薬です。

こちらも主な効果は「フィラリア予防」ですが、有効成分アフォキソラネル、ミルベマイシンオキシムがノミ・マダニのほか、犬回虫、犬鉤虫、犬鞭虫に対しても作用し、ほぼ100%死滅させます。

牛肉風味のチュアブルタイプという特徴があること、また、「即効性が高い」「投与後すぐにシャンプーができる」という利点もあり、多くの動物病院で推奨されています。
 

 

ブラベクトプラス猫用

ブラベクトプラス猫用はアメリカのMSDというメーカーが製造する猫専用予防薬です。

主な効果は「ノミ・マダニ・フィラリア予防」となっていますが、有効成分フルララネル、モキシデクチンが猫回虫、猫鉤虫などの外部寄生虫を死滅させる効果を発揮します。

ブラベクトプラス猫用は高い効果と即効性が特徴で、ノミ・マダニなら3ヶ月、外部寄生虫なら効果が約8週間持続するとされています。

またスポットタイプとなっているため、投与しやすいというメリットもあります。
 

 

医者

 

まとめ

今回は市販で購入することができる「虫下し薬」について解説いたしました。

今回のポイントは、以下の通りです。

  • 市販の虫下し薬でも効果はある
  • 日ごろから犬、猫の便や健康状態を把握しておく
  • 寄生虫に感染しているかも?と思ったらすぐに動物病院に行く
  • 予防薬を使用すれば寄生虫を駆除・予防できる

寄生虫は大切な家族である犬、猫の体内に寄生し、下痢や嘔吐、食欲不振といった症状を引き起こさせます。

愛するペットを苦しませないためにも、定期的に健康状態をチェックし、今回ご紹介した予防薬の投与を忘れないようにしましょう。