【フィラリア予防薬の選び方】愛犬に合った予防薬を見つける4つのポイント

フィラリア予防薬は何を基準に選べばいい?適切に選ぶために大事な4つの方法

疑問に思う男性

フィラリア予防薬はどれを選べばいいの?

疑問に思う男性

種類が多すぎて何が違うのかわからない……

 
実際のところ、フィラリア予防薬にはチュアブル、スポット、注射など、さまざまな種類がありますが、価格も効果範囲も異なるため、どれを選べばいいか迷ってしまう飼い主さんも多いでしょう。
 
この記事では、フィラリア予防薬の選び方を4つのポイントに分けて詳しく解説します。
愛犬に最適な予防薬を見つけるために、ぜひ参考にしてください!
 

フィラリア予防薬を選ぶ前に知っておくべきこと

フィラリア予防薬を選ぶ前に、必ず押さえておくべき基本知識があります。
安全に予防薬を使用するために、以下のポイントを理解しておきましょう。
 

いつから予防を始める?

フィラリア予防は、蚊が活動する時期に合わせて行います。
たとえば、本州では一般的に4月から12月までの9ヶ月間が予防期間です。
蚊が出始めて1ヶ月後から予防を開始し、蚊がいなくなって1ヶ月後まで投与を続けると覚えておくと良いでしょう。
沖縄などの暖かい地域では、通年予防が推奨されます。
 
また、子犬の場合は生後6〜8週齢から予防薬の投与が可能です。

参考元:命に関わる!フィラリア症の予防のホントのところ

 

予防開始前の検査が必須

予防を開始する前に、必ずフィラリア検査を受けさせましょう。
万が一フィラリアに感染した状態で予防を開始すると、体内のミクロフィラリアがまとめて死滅し、重篤なショック症状を引き起こす恐れがあります。
 
特に、前年の予防を途中でやめてしまった場合や、予防をしていなかった期間がある場合は、必ず検査を受けてから予防を再開してください。
検査は春先に行うことが多いですが、動物病院によって時期が異なるため、事前に確認しましょう。
 
検査に関する詳しい情報は「フィラリア検査は必要?フィラリア検査を絶対に受けるべき理由」でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
 

副作用のリスク

フィラリア予防薬は安全性の高い薬ですが、まれに副作用が出ることがあります。
代表的な副作用は、以下の通りです。

部位 症状
呼吸器系症状 呼吸ひっ迫
皮膚症状 皮膚のかゆみ
消化器系症状 嘔吐、食欲不振、下痢
その他 元気消失

多くの場合は軽度で一時的ですが、症状が続く場合や重篤な場合は、すぐに獣医師に相談してください。
また、初めて使用する予防薬の場合は、投与後しばらく様子を観察することをおすすめします。
特にアレルギー体質の犬や、過去に薬で副作用が出たことがある犬は、注意深く観察しましょう。
 
なお、「フィラリア予防薬の副作用には要注意!危険な副作用と対処法を解説」では、フィラリア予防薬の投与であらわれる可能性がある副作用についてまとめています。
 

「コリー犬種」への特別な注意

コリー、シェットランドシープドッグ、ボーダーコリーといったコリー犬種、またその血を引く犬に対して、イベルメクチンを配合したフィラリア予防薬はおすすめできません。
遺伝子の特徴により、神経系の副作用があらわれる可能性があるためです。
イベルメクチン以外の有効成分を配合した薬があるため、コリー犬種に対してはそちらを投与しましょう。
(成分について、詳しくは後述します!)

参考元:犬のフィラリア症(犬糸状虫症)

 

【迷ったら…】オールインワンタイプを選ぼう!

フィラリア予防薬選びに迷ったら、オールインワンタイプを選ぶことをおすすめします!
多くの動物病院でも推奨されているタイプであり、飼い主さんの負担を大きく減らすことができます。
 

オールインワンタイプとは?

オールインワンタイプとは、フィラリア予防だけでなく、ノミ・マダニ駆除、腸内寄生虫(回虫、鉤虫、鞭虫)駆除などの効果をひとつにまとめた予防薬のことです。
ひとつの薬で複数の予防ができるため、管理が非常に簡単になります。
 
代表的な商品として、ネクスガードスペクトラシンパリカトリオクレデリオプラスなどがあります。
 

なぜオールインワンタイプがおすすめ?

オールインワンタイプをおすすめする理由は、主に3つあります。
 
第一に、投与の手間が大幅に減ります。
フィラリア予防薬とノミ・マダニ駆除薬を別々に投与する必要がなくなるため、投与忘れのリスクが減ります。
 
第二に、コストパフォーマンスが優れています。
フィラリア予防薬とノミ・マダニ駆除薬を別々に購入するよりも、オールインワンタイプの方が安価な場合が多いです。
 
第三に、安全に確実な予防効果が得られます。
オールインワンタイプは、製薬会社が組み合わせを最適化して開発しているため、各成分が互いに影響し合うことなく、確実に効果を発揮します。
自分で複数の薬を組み合わせるよりも安全で確実です。
 

オールインワンタイプのデメリット

オールインワンタイプにも、わずかながらデメリットがあります。
たとえば、すべての効果が必要でない場合(室内飼いでノミ・マダニのリスクが低い場合など)は、オーバースペックになる可能性があります。
またこの場合、フィラリア単体の予防薬と比べると価格がやや高くなります。
 
しかし、多くの飼い主さんにとっては、オールインワンタイプのメリットの方が大きいでしょう。
特に、散歩に行く犬や、アウトドアが好きな飼い主さんには、オールインワンタイプが最適です!

 

フィラリア予防薬の選び方4つのポイント

獣医フィラリア予防薬を選ぶ際は、次の4つのポイントを考慮しましょう。

お薬選びのポイント
  • 投与方法
  • 年齢・体重・状態
  • 成分
  • 価格

これらを総合的に判断して、愛犬に最適な予防薬を選んでください。
 

1.投与方法で選ぶ

ひとくちに「フィラリア予防薬」といっても、その種類はさまざまです。
経口タイプ(錠剤やチュアブル)、スポットタイプ(薬剤を皮膚に垂らす) などがあります。
ここでは、そんなさまざまな投薬方法について解説します。
やりやすいものを選ぶために、参考にしてみてください。

 

錠剤タイプの投薬方法

シンプルな錠剤で、1ヶ月に1回、1錠ずつ服用させることでフィラリアの予防効果を発揮します。
ただし、錠剤に慣れていない犬にスムーズに飲ませるには、ちょっとした工夫が必要です。
錠剤のままだと飲んでくれないこともあるため、細かく砕いてウェットフードに混ぜるとか、おやつに埋め込んで与えるといった方法をとってみましょう。
その際は、混ぜているところを犬に見せないようにすること(見ると警戒してしまうため)が大切です。

参考元:犬に薬を飲ませたい! 上手に飲ませるコツとは? – 100opinion | Vet’s Eye

 

チュアブルタイプの投薬方法

ネクスガードスペクトラ」や「カルドメックチュアブル」などがあります。
味付きのフィラリア予防薬なので、そのまま食べさせることができるのが大きなメリットです。
ただし、丸のみにしてしまうと効果が思うように出ない場合があるため、普段から丸のみする癖がある場合は事前に細かくちぎってから投与しましょう。
こちらも1ヶ月に1回、1錠(1個)ずつ投与します。

 

スポットタイプの投薬方法

「レボリューション」や、そのジェネリック医薬品である「レボスポット」などです。
こちらも1ヶ月に1回の投与でOKであり、さらに「飲ませなくていいので投与するのが楽」というメリットがあります。
首の後ろ、肩甲骨のあたりの皮膚にスポット1本分を垂らし、乾くまで待てばOKです。
ただし、投与するときは毛をかき分け、皮膚にしっかり滴下することが必要です。

 

自宅で投与するなら、どの投与方法が簡単?

錠剤、チュアブル、スポットタイプは自宅で行うことが可能ですが、いちばん楽なのは「薬液を垂らすだけでOK」というスポットタイプでしょう。
錠剤やチュアブルは口にしてくれないこともありますし、せっかく口にしても吐き戻してしまうことがあります。
それに比べると、スポットタイプはスムーズに投与することが可能です。
ただし、塗ったあと舐めとってしまわないように乾くまで観察する必要がありますし、そもそもヤンチャな性格で暴れまわるようなタイプの子だったら、薬液を滴下するのも楽じゃありません……。
というわけで、犬の性格を考えたうえで方法を選ぶのがおすすめです!

 

自宅での投与が難しい場合は「注射」

「うちの子は、錠剤もチュアブルも受け付けないし、活発な子なのでスポットタイプも難しい……」
そんな場合は、動物病院で行うフィラリア注射を検討してみましょう。
医師が注射してくれるので、飼い主は動物病院に連れていくことができればOK。
負担も手間もなく、圧倒的に楽であるといえます。
 
また、錠剤やチュアブル、スポットタイプが「1ヶ月に1回の投与」であるのに対して、注射は「1年で1回」で済むというメリットもあります。
ただし、病院にかかることで費用が高くなってしまったり、注射針を打ち込むため愛犬に身体的な負担があることは押さえておく必要があります。
 
フィラリア注射に関する詳しい情報はこちらの記事で紹介していますので、併せてお役立てください。

 

2.年齢・体重・状態から選ぶ

愛犬の年齢、体重、健康状態に合わせて予防薬を選ぶことも重要です。
 
子犬には、生後6〜8週齢から使用できる予防薬を選びます。
多くのチュアブルタイプやスポットタイプが使用可能ですが、体重制限があるため、必ず確認してから購入してください。「体重500g以上」「2kg以上」といった制限がある商品が多いです。
 
一方、老犬には投与の負担が少ない予防薬を選びましょう。
スポットタイプは、薬を飲み込む必要がないため老犬にも使いやすいです。
また、嗜好性の高いチュアブルタイプも、老犬に人気があります。
ただし、肝臓や腎臓に持病がある場合は、獣医師に相談してから投与してください。
 
妊娠中・授乳中の犬には、安全性の高い予防薬を選びます。
多くのフィラリア予防薬は、妊娠中・授乳中でも使用できますが、念のため獣医師に相談することをおすすめします。
特に、イベルメクチン系の薬は妊娠中でも使用できることが確認されています。
 
体重による選択も重要です。
フィラリア予防薬は、体重に応じて投与量が変わります。
体重が増減した場合は、必ず適切なサイズの予防薬に変更してください。
体重測定は、動物病院で無料で行ってもらえることが多いです。
 

3.成分から選ぶ

フィラリア予防薬の成分は、主に「イベルメクチン」「セラメクチン」「モキシデクチン」「ミルベマイシン」の4種類です。
それぞれの特徴を理解し、愛犬に合った成分を選びましょう。
 
イベルメクチンは最も古くから使われている成分で、コリー犬種以外の犬には安全性が確認されている成分です。
代表的な商品として、ストロングハートプラスカルドメックチュアブルなどがあります。
 
セラメクチンは、コリー犬種にも安全に使用できる成分です。
フィラリア予防だけでなくノミ、耳ダニ、回虫なども駆除できます。スポットタイプの薬に多く使用されています。
代表的な商品として、レボリューションがあります。
 
モキシデクチンは、広範囲の寄生虫(フィラリア、ノミ、マダニ、回虫、鉤虫、鞭虫など)に効果がある成分です。
オールインワンタイプの薬に多く使用されています。
代表的な商品として、ネクスガードスペクトラがあります。
 
ミルベマイシンは、フィラリアだけでなく、回虫、鉤虫にも効果がある成分です。
コリー犬種にも安全に使用でき、オールインワンタイプの薬に多く使用されています。
代表的な商品として、ミルプラゾンチュアブルがあります。

参考元:フィラリア症について

 

4.価格で選ぶ

フィラリア予防薬の価格は、商品によって大きく異なります。
予算に合わせて選ぶことも大切です。
 
ジェネリック医薬品は、先発薬と同じ成分を使用しながら、価格が安い薬です。
先発薬の特許が切れた後に、他の製薬会社が製造・販売しています。
効果は先発薬と同等ですが、価格は半額以下になることもあります。
代表的な商品として、ストロングハートプラス(カルドメックのジェネリック)などがあります。
 
ちなみに、薬の価格も含めたフィラリア予防の費用については「フィラリアの予防にかかる費用はどれくらい?選ぶ方法で費用が大きく変わる!」でまとめていますので、あわせてお役立てください。
 

おすすめのフィラリア予防薬

ここでは、特におすすめのフィラリア予防薬を紹介します。
それぞれの特徴を比較して、愛犬に最適な予防薬を選んでください。

商品名 タイプ 価格 効果範囲
ネクスガード
スペクトラ
チュアブル 6,900円~
(1箱3錠入り)
フィラリア、ノミ、ダニ、
回虫、鉤虫、鞭虫
ミルプラゾン 錠剤 2,800円~
(1箱2錠入り)
フィラリア、ノミ、ダニ、
回虫、鉤虫、鞭虫、条虫
ストロングハート
プラス
チュアブル 5,500円~
(1箱6錠入り)
フィラリア、回虫、鉤虫、鞭虫
インターセプターS
チュアブル
チュアブル 8,600円~
(1箱6錠入り)
フィラリア、回虫、鉤虫、鞭虫、
瓜実条虫、多包条虫
プリノケート スポット 3,800円~
(1箱3本入り)
フィラリア、ノミ、回虫、鉤虫、鞭虫
レボリューション スポット 5,600円~
(1箱3本入り)
フィラリア、ノミ、
ダニ(ミミヒゼンダニのみ)
アドボケート スポット 5,300円~
(1箱3本入り)
フィラリア、ノミ、ダニ、
回虫、鉤虫、鞭虫

 

No.1人気:ネクスガードスペクトラ

ネクスガードスペクトラチュアブルタイプの代表的なフィラリア予防薬は「迷ったらこれ!」と言えるほど、信頼と実績があるオールインワンタイプの予防薬です。
これひとつで、フィラリア予防に加えノミ・マダニ、さらにお腹の寄生虫(回虫・鉤虫・鞭虫)まで同時に駆除できる網羅性の高さが最大の特徴といえます。
また、おやつ感覚で与えられるソフトチュアブル(お肉タイプ)なので、薬が苦手な犬でもスムーズに食べてくれるケースが多いです。
 
価格は、月々2,300円〜3,000円程度となっています。
 

 

コスパ重視(1):ミルプラゾン

ミルプラゾン錠剤タイプの予防薬で、コスパの良さが大きな魅力です。
価格は、月々1,400~1,700円ほどです。
 
また、フィラリア予防に加えてお腹の虫(回虫・鉤虫・鞭虫)を駆除できるほか、「条虫(サナダムシ)」の駆除までカバーしているのも大きなメリットとして挙げられます。
 

 

コスパ重視(2):ストロングハートプラス

ストロングハートプラス世界的に有名な「カルドメック(ハートガードプラス)」のジェネリック医薬品で、圧倒的な安さが特徴です。
価格は、月々1,000円以内でおさまります。
 
なお、こちらはフィラリア予防とお腹の虫(回虫・鉤虫)の駆除に特化しています。
主要な有効成分のイベルメクチンは長年使われている成分で安全性が高く、とにかくフィラリア予防の費用を最小限に抑えたいという場合に最適です。
ノミ・マダニへの効果はないため、よく外を散歩してノミ・ダニのリスクがある犬には別途対策を検討する必要がありますが、シンプルかつ確実な予防を求める方に支持されています。
 

 

効果範囲重視:インターセプターSチュアブル

フィラリア予防に加え、お腹の寄生虫に対する駆除範囲が非常に広いのが最大の特徴です。
回虫・鉤虫・鞭虫といった主要な寄生虫だけでなく、一般的な予防薬では対応が難しい「瓜実条虫」や、人獣共通感染症として注意が必要な「多包条虫(エキノコックス)」までカバーしています。
ノミ・マダニへの効果はありませんが、内寄生虫対策としてはトップクラスの網羅性を誇ります。
「お腹の虫を徹底的に防ぎたい」という飼い主さんや、野山など寄生虫リスクの高い場所へ行く機会がある犬に最適です!
 
価格は、月々1,800~2,000円程度です。
 

 

飲み薬が苦手(1):プリノケート

プリノケート首筋に垂らすだけで完了するスポットオンタイプの予防薬です。
フィラリア、ノミ、そしてお腹の虫(回虫・鉤虫・鞭虫)まで幅広くカバーします。
「どうしても薬を飲んでくれない」「吐き出してしまう」という場合でも、皮膚に塗るだけなのでストレスなく確実に投与できます。
マダニへの効果はありませんが、ノミとお腹の虫を同時にケアできるため、室内飼いがメインの犬には非常に使い勝手の良い薬剤です。
速乾性に優れ、ベタつきが少ないのも飼い主さんにとって嬉しいポイントです。
 
価格は、月々1,200~1,800円といったところです。
 

 

飲み薬が苦手(2):レボリューション

レボリューションスポットタイプの代表例ともいえる、実績豊富な予防薬です。
フィラリア予防とノミの駆除に加え、耳ダニ(ミミヒゼンダニ)の対策が可能。成分の吸収が早く、投与後2時間からシャンプーができるなど、生活スタイルを邪魔しない利便性があります。
飲み薬を受け付けない犬や、耳のトラブルが心配な犬のフィラリア対策として根強い人気があります。
 
価格は、月々1,800円程度です。
 

 

飲み薬が苦手(3):アドボケート

アドボケートフィラリア予防、ノミの駆除に加え、回虫・鉤虫・鞭虫といったお腹の虫、さらに耳ダニや疥癬(ヒゼンダニ)などの外部寄生虫まで幅広く効果を発揮するスポットタイプのフィラリア予防薬です。
マダニへの効果は含まれていませんが、1回の投与で内外の多くの寄生虫を同時にケアできるため、多機能なスポットタイプを求める飼い主さんに選ばれています。
 
価格は、月々1,700~2,500円程度です。
 

 

まとめ

こちらのページでは、フィラリア予防薬選びについて紹介してきました。
 
迷ったときはオールインワンタイプがおすすめですが、犬の年齢薬の価格なども考慮して選ぶと、よりスムーズに、しっかりとフィラリア予防を進めていけるでしょう。
 
フィラリア予防をするかしないかによって、ペットの寿命は数年単位で変化します。
愛犬と笑顔にあふれた毎日を1日でも長く送るためにも、ぜひ今回の記事を参考に、適切な薬を選んであげてくださいね!