犬のフィラリア感染の予防方法とは?予防薬の投与や日常対策を実施しよう
犬のフィラリア予防は、飼い主にとって義務のひとつです。予防薬を投与すればフィラリアを予防できますが、どのような予防薬を選び、どのタイミングで投与すればいいのかわからないという人もいるでしょう。また、予防薬の投与以外にできる予防方法について、知りたい人もいるかもしれません。
この記事では、フィラリア予防薬の種類や日常でできる予防方法について紹介していきます。また、フィラリア感染を特に注意すべき犬の特徴についても解説しているため、愛犬の健康管理に役立つ情報を知りたい人は、参考にしてください。
フィラリアの予防方法は予防薬が効果的
フィラリア症は、犬の健康に深刻な影響を及ぼす病気であり、薬の投与が最も効果的な予防方法です。予防薬を使用しない場合、犬がフィラリアに感染する確率は非常に高くなります。また、予防薬を投与せずにそのままでいると、フィラリアの感染確率は年々急増します。しかし、予防薬を適切に投与すれば、感染リスクを完全にゼロにすることが可能であるため、適切に予防するようにしましょう。
フィラリアの予防薬には、蚊に刺されたあとに体内に侵入したミクロフィラリアを排除する働きがあります。フィラリアの感染が進行した場合、治療がより困難かつ高額になるため、早期の予防が重要です。愛犬の健康を守るためにも予防薬を投与してあげて感染を未然に防ぐことを心がけましょう。
参考元:犬のフィラリア症の予防方法
予防薬によるフィラリアの予防方法
予防薬を投与する際は、正しい方法で実施しなければ、死に至るケースもあります。
予防薬によるフィラリア予防の手順は以下の通りです。
- フィラリアの検査を実施する
- 予防薬の種類を決める
- 蚊の発生に合わせて予防薬を投与する
ここでは、それぞれについて詳しく解説します。
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フィラリアの検査を実施する
予防薬を投与する前に、まずは感染状況を確認するためにフィラリア検査を行う必要があります。すでにフィラリアに感染している犬には予防薬を投与できません。
フィラリアの感染が進行している状態で予防薬を投与すると、一度に大量のミクロフィラリアが駆除されます。これにより、死滅したフィラリアが心臓や血管内で詰まり、大静脈症候群、アレルギー反応、心肺停止などを引き起こす可能性があり、死に至る可能性があります。
そのため、まず獣医に血液検査を依頼し、ミクロフィラリアがいるかを確認することが大切です。この検査によって、フィラリアに感染していないことが確認できれば、予防薬を投与できます。
予防薬の種類を決める
予防薬にはさまざまな種類があり、犬の年齢、体重、健康状態に合わせて選ぶ必要があります。
予防薬の種類と特徴は以下の通りです。
予防薬の種類 |
特徴 |
---|---|
錠剤タイプ |
食物アレルギーある犬にも投与可能 味が苦手で吐き出す可能性がある |
チュアブルタイプ |
フレーバーが付いているため、犬の食いつきがよく投与が容易 食物アレルギーがある犬には投与できない |
スポットタイプ |
錠剤が苦手な犬への投与が容易 動き回る犬や皮膚疾患がある犬には向いていない |
フィラリア注射 |
1度の投与で12ヶ月効果が持続するので負担が少ない 注射によって投与する 動物病院で投与する必要がある |
上記のようにフィラリア予防薬は種類によって特徴が異なるため、予防薬を選ぶ際は愛犬に適したものを選ぶようにしましょう。
参考元:ワンコの豆知識
コリー犬種を飼っている場合の予防薬選びは慎重に
フィラリア予防薬にはさまざまなタイプのものがあるのは、おわかりいただけたと思います。
更に各タイプで複数種の予防薬があるため、予防薬選びに迷うこともあるでしょう。
ですが、予防薬を選ぶ上で気を付けなければならないこともあります。そのひとつとなっているのがコリー系統の犬種との相性です。
フィラリア予防薬の成分として配合されている「イベルメクチン」はコリー系統の犬種と相性が良くないとされており、使用できないケースは珍しくありません。
また、他の成分でも使用する場合には医師と相談しながら慎重に投与が必要になる物もあるので、コリー系統の犬種を飼っている場合にはそうした部分も考慮した上で選ぶ必要があります。
蚊の発生に合わせて予防薬を投与する
フィラリアは蚊を媒介として感染するため、蚊の発生時期に合わせて予防することが重要です。
ですが、蚊の発生時期は地域や気候によって異なります。一般的に、5月頃から蚊は発生し11月には終息するとされています。
フィラリアの予防は蚊の発生する前後1ヶ月を含めた4~12月に行うのが一般的です。
ですが、近年では温暖化の影響などもあって1年を通して行う通年予防が推奨されることもあります。
フィラリアの通年予防に関する詳しい情報は「フィラリア予防は通年にした方がいい5つの理由!コストを抑えてフィラリア予防をしよう!」
参考元:犬のフィラリア症の予防方法
日常対策によるフィラリアの予防方法
フィラリア症は日常生活における予防でもある程度、感染を防ぐことは可能です。
ただし、予防薬を投与した場合は完全に防げるのに対し、日常生活での予防では感染リスクをゼロにすることはできないという点には注意が必要です。
どれだけ気を付けても、ゼロにはできないため愛犬の健康を守るためにも適切に予防してあげるようにしましょう。
犬を屋内で飼う
屋内飼育は、フィラリア感染のリスク低減に効果のある方法のひとつです。屋外環境と比較して、蚊との接触機会が少ない屋内では、フィラリアの感染確率が低くなります。特に蚊が多い地域や季節においては、屋内での飼育が愛犬を守るために効果的な対策となるでしょう。
網戸の利用や室内の清潔を保つことも、愛犬を守るために役立つでしょう。
しかし、蚊は窓やドアを開けた際に侵入するケースもあるため、完全に予防するということはできません。
屋内での飼育は、愛犬をフィラリアのリスクから守るのに有効ですが、完全な予防方法ではないことを覚えておきましょう。
散歩に行くときは蚊よけグッズを活用する
散歩時に蚊よけグッズを使用するのもフィラリア予防に効果的です。
蚊よけスプレーや防虫ウェアは、愛犬を蚊の刺咬から守る効果があるため、蚊が特に活動的になる早朝や夕方の散歩時には、これらのグッズの使用をおすすめします。
また、蚊が多く生息するエリアを避け、風通しのよい開けた場所での散歩を心がけるとよいでしょう。また、散歩後は愛犬の体をチェックし、蚊に刺されていないか確認することも大切です。これらの日常的な対策を取り入れることで、愛犬をフィラリアのリスクを低減できます。散歩時の蚊よけ対策は、愛犬の健康を守るために簡単に実施できる予防方法のひとつです。
ただし、こちらも上記と同様に完全にフィラリアを予防するということはできない点には注意が必要です。
フィラリア感染を特に注意すべき犬の特徴
フィライリア感染のリスクは、すべての犬に等しく存在しますが、特定の状況にある犬は特に注意が必要です。ここでは、フィラリア感染に特に注意を払うべき犬について解説します。
保護犬
保護犬は、過去の飼育環境や健康履歴が不明なことが多く、すでにフィラリアに感染している可能性があります。そのため、保護犬を家族に迎える際には、フィラリア検査を行うようにしましょう。検査の結果によって感染している場合は迅速な治療を行い、感染していない場合は適切に予防を行う必要があります。
フィラリア検査とフィラリア予防は、保護犬の健康を守るための飼い主の義務といっても過言ではありません。予防することで完全に防げるフィラリアだからこそ、愛犬のことを考えるのであれば、忘れずに必ず行うようにしましょう。
まとめ
犬のフィラリア感染の予防方法には、予防薬の投与が最も効果的です。
予防薬を使用しない場合、感染リスクは大幅に高まりますが、定期的な投与を行うことで、感染を完全に防止できます。
予防薬の種類は、犬の健康状態や生活環境に応じて慎重に行うことが重要です。
また、日常生活では、屋内飼育や蚊よけグッズの使用などもフィラリア症の感染リスクを低減できますが、これらの方法では完全な予防にはならないので注意しておく必要があります。