愛犬・愛猫がマダニに噛まれたらどうなる?対処法や予防法も解説

愛犬・愛猫がマダニに噛まれたらどうなる?対処法や予防法も解説愛犬・愛猫がマダニに噛まれると、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)や犬バベシア症など重篤な感染症となる可能性があります

マダニに噛まれた場合の対処法や予防策を知っておくことで、ペットの健康をしっかりと守れるようになるでしょう。

 

そこで今回は、マダニに噛まれて発症する可能性のある病気や対処法、予防法を解説します。

愛犬・愛猫をマダニの被害から守るためにも、ぜひ参考にしてください。

 

愛犬・愛猫がマダニに噛まれたらどうなる?

マダニとは、犬や猫などの動物、人間の体の表面から吸血する「吸血性節足動物」のことです。

 

犬・猫の場合は、散歩中にマダニに寄生され、目や耳の周囲で吸血されるケースが多く見られます。

マダニは病原体を媒介するため、もし愛犬・愛猫が噛まれてしまうと、以下のような病気にかかる可能性があります。

  • SFTS(重症熱性血小板減少症候群)にかかる
  • 犬バベシア症にかかる
  • 猫ヘモバルトネラ症にかかる

ここでは、マダニの媒介によって引き起こされる3つの病気について詳しく紹介します。

参考元:マダニに愛犬が刺されたら?

 

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは、マダニを媒介して犬・猫に感染する可能性があるウイルス性感染症です。

 

2011年に新たなウイルス性感染症として中国の研究者らによって報告されましたが、当初は感染しても人間のみが発症すると考えられていました。

しかし、2017年4月にSFTSを発症した猫が見つかり、2017年6月にSFTSを発症した犬が見つかったことから、犬猫も発症する感染症であることが判明しています。

 

SFTSを発症すると、食欲の減退や黄疸、発熱、嘔吐といった症状に見舞われます。なお、感染した犬・猫から人間へ感染したという報告事例もあります。

参考元:マダニに愛犬が刺されたら?

 

犬バベシア症

犬バベシア症とは、バベシア原虫という病原体が犬の血液中の赤血球を破壊する病気です。

マダニはバベジア原虫の中間宿主であり、犬を吸血した際に体内へ侵入します。

赤血球に寄生したバベシアは、赤血球を破壊しながら増殖するため、犬にとっては致命的な貧血が進行していきます。

症状としては、溶血性貧血や発熱、食欲不振などが起こり、急性の場合は死に至るケースもあります。

従来は西日本が流行地域とされていましたが、愛犬を伴う移動が珍しくなくなったことから、東日本での感染事例も報告されています。

参考元:バベシア症に罹患した犬の1例

 

猫ヘモバルトネラ症

猫ヘモバルトネラ症とは、病原体微生物の「ヘモバルトネラ・フェリス」が赤血球の表面に寄生することで貧血を引き起こす病気です。

「猫伝染性貧血」とも呼ばれており、マダニの媒介や感染した血液の輸血が原因で感染すると考えられています。

 

具体的な症状としては、貧血や体重減少、食欲不振などが挙げられます。

母猫が猫ヘモバルトネラ症にかかった状態で出産すると、子猫も感染している可能性があるため、注意が必要です。

参考元: マダニに愛犬が刺されたら?

 

愛犬・愛猫がマダニに噛まれたら人間にも影響が出る場合も

愛犬・愛猫がマダニに噛まれたら人間にも影響が出る場合ももし愛犬・愛猫がマダニに寄生されて病原体に感染すると、愛犬・愛猫を介して人間にもさまざまな症状を引き起こす可能性があります。

 

例えば、かゆみやアレルギーといった皮膚の炎症が見られる場合は、ペットに寄生したマダニが原因である可能性があります。

また、愛犬・愛猫がマダニを媒介して病原体に感染している場合は、貧血や発熱、倦怠感などの症状が起きるケースもあります。

 

愛犬・愛猫が衰弱しているときや体調不良のときに唾液や尿、便、血液などに直接触れると、人間へ感染する可能性があるので注意しましょう。

ペットの尿や便を片付ける際は、手袋を着用するなどの対策が必要です。

参考元:動物やペットの重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

 

愛犬・愛猫がマダニに噛まれたらどう対処する?

愛犬・愛猫がマダニに噛まれた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

ここでは、マダニに噛まれた際の対処法を詳しく見ていきましょう。

 

動物病院に連れて行く

愛犬・愛猫に噛みついているマダニを発見した場合は、速やかに動物病院に連れて行き、獣医の処置を受けましょう。

マダニの吸血期間は数日から10日以上にもわたり、10mmほどの大きさになることが一般的です。

 

ペットが体をかいたり、体を地面にこすりつけたりするときは、マダニが寄生している可能性があるため、チェックしてみましょう。

 

吸血によって体が膨らんだマダニは、黒いイボのような状態になっていますが、決して引きちぎったり、潰したりしないよう注意が必要です。

マダニを無理に取り除こうとすると、噛みついたアゴのみが皮膚に残り、化膿や腫れを引き起こす可能性があるためです。

 

大切な愛犬・愛猫はもちろん、飼い主自身の健康を守るためにも、無理なマダニの除去は控え、動物病院に連れて行くことをおすすめします。

 

自分でマダニを除去する

マダニは医師に取ってもらうことが推奨されていますが、動物病院に連れて行けない場合は、自分でマダニを除去する方法もあります。

 

マダニがまだ噛みついていない場合は、先の細いピンセットを使って取り除くことが可能です。

もし噛みついている場合は、酢と水を大さじ1ずつ混ぜたものをコットンに含ませて、ダニを囲むようにして優しく押しつけてください。

10分ほど置いてコットンを外すと、マダニを取り除けることがあります。

 

ほかに消毒用アルコールを使う方法もありますが、どちらの方法もペットの目に入らないように十分注意しましょう。

 

また、これらの方法を試してもマダニが取れない場合は、動物病院に連れて行き、適切な処置を受けることをおすすめします。

参考元:犬や猫のマダニは酢でポロリと取れる?!マダニの注意と取り方

 

愛犬・愛猫がマダニで病気にならないための予防法

愛犬・愛猫がマダニで病気にならないための予防法としては、以下が挙げられます。

  • 予防薬を定期的に投薬する
  • 外出時は虫よけスプレーをする
  • 定期的に体をチェックする
  • 室内は常に綺麗にしておく

 

ここでは、それぞれの予防法について詳しく見ていきましょう。

 

予防薬を定期的に投薬する

愛犬・愛猫がマダニを媒介とした病気にかからないようにするには、予防薬を定期的に投薬することが大切です。

一口に予防薬といってもさまざまな種類があるため、かかりつけの獣医と相談しながら、最適な予防薬を選びましょう。

 

また、マダニを媒介とする病気と同時に、蚊を媒介に寄生虫のフィラリアが体内に侵入し、血液の循環障害を起こす「フィラリア症」を予防できるオールインワンタイプの予防薬もあります。この予防薬を使えば、1回の投薬でさまざまな病気を予防できます。

参考元:フィラリア症の予防について

 

外出時は虫よけスプレーをする

マダニは、春から初夏にかけて草むらにいるとされています。

そのため、愛犬・愛猫を散歩させる際は、虫よけスプレーを噴霧してマダニを寄せ付けないことが大切です。

犬・猫はもちろん、人間にも安全性の高い虫よけスプレーを選ぶことで、継続して使用できます。

ほかの飼い主の評価などもチェックして、適切な商品を選ぶようにしましょう。

 

定期的に体をチェックする

マダニによる病気から愛犬・愛猫を守るためには、定期的に体をチェックすることも重要です。

その理由として、マダニが吸血を始めて48時間以降に、病気を媒介する危険性がアップするといわれているためです。

 

愛犬・愛猫に噛みついているマダニを早めに発見して、適切な対処ができれば、病気に感染するリスクを減らせます。

 

室内は常に綺麗にしておく

家の中にある愛犬・愛猫の寝床やお気に入りの場所をこまめに掃除して、マダニが発生しない環境を作ることが大切です。

 

基本的にマダニが生息しているのは屋外ですが、室内に侵入するケースもあります。

そのため、畳やカーペットに殺虫剤を吹きかけたり、週に1回の頻度で掃除機をかけたりすることで、マダニを駆除できる可能性があります。

 

愛犬・愛猫がマダニに噛まれていないかチェックする方法

愛犬・愛猫がマダニに噛まれていないかをチェックする際は、体に手を沿わせて、小さなしこりや炎症箇所がないかチェックしましょう。

前述のとおり、吸血したマダニは10mmほどの大きさになるため、目視が可能です。

 

特に以下のような箇所に潜んでいるケースが多いため、しっかりとチェックしてください。

  • 首輪の下
  • 尻尾の内側
  • 内また
  • 足指の間
  • わき
  • ひじの周り
  • まぶた
  • 鼻の周り

 

もし、愛犬・愛猫の体を噛んでいるマダニを発見した場合は、動物病院で処置してもらいましょう。

 

まとめ

愛犬・愛猫がマダニに噛まれると、SFTSをはじめとする病気にかかる可能性があるほか、飼い主自身に影響を及ぼす可能性があります。

対処法としては、動物病院に連れて行くことが推奨されていますが、酢水もしくは消毒用アルコールを使った方法でマダニを除去できるケースもあります。

 

愛犬・愛猫の病気を防ぐために、予防薬を定期的に投薬したり、体をチェックしたりすることを忘れないようにしましょう。

愛犬・愛猫の健康を守るために、この記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。