ノミにさされたらどうなる?人間への感染症やその症状を説明します!
ペットの大敵として知られるノミですが、
「ノミは人間も噛むらしいけど、ペットの対策しかしていない」
「そもそも、人間が噛まれたらとどうなるのかよくわからない」
という飼い主さんも多いのではないでしょうか。
そこで今回は「ノミに噛まれたら(刺されたら)どうなるか?」をテーマに、
- ノミに噛まれると引き起こす症状
- ノミによる感染症
などについて説明します。
愛犬家・愛猫家の皆さまに知っていただきたい内容となっていますので、ぜひチェックしてみてください。
人を噛むノミは3種類
ノミは日本国内に70種類ほどいるといわれていますが、そのうち人を噛む種類は「ネコノミ」「イヌノミ」「ヒトノミ」の3種類です。
また、特にペットや人への被害がもっとも多いといわれているのは「ネコノミ」です。
名前からねこちゃんを狙うノミと思われがちですが、ワンちゃんや人間などにも取りついて吸血します。
ちなみに、「イヌノミ」「ヒトノミ」もワンちゃんや人に限らず、ありとあらゆる動物に寄生します。
ただし、この2種類は日本の衛生環境の変化などから生息数が激減し、被害数も減少しています。
なお、ワンちゃんやねこちゃんへの脅威となるノミについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ノミに噛まれたらどうなる?(ノミ刺咬症の症状)
「ノミ刺咬症(しこうしょう)」とは、ノミの唾液に対するアレルギー反応が原因で起こる皮膚炎のことです。
主な症状は、
- 強いかゆみ
- 赤みや腫れ
- 水ぶくれ
で、強いかゆみが数日から1ヶ月ほど続くのが特徴です。
また、噛まれたところを掻きむしって細菌が入ってしまうと、「とびひ(伝染性膿痂疹)」などの二次感染を引き起こす場合もあります。
なお、ワンちゃんやねこちゃんを飼った経験がなく、ネコノミに対する免疫がない人は重症化しやすい傾向にあります。
参考元:ノミのもたらす病気や被害
症状が数日後に現れることも
ノミに吸血されている最中は痛み、かゆみなどを感じることがありません。
また、ノミ刺咬症は即時反応(噛まれた直後に発症するアレルギー反応)ではなく、遅延反応(数日後に発症するアレルギー反応)がほとんどとなっています。
そのため、吸血から1~2日経った頃にブツブツとした赤い斑点が出てきたり、強いかゆみを感じたりして、ノミに噛まれたことを自覚するのが特徴です。
参考元:虫さされ
患部を掻きむしらないように注意!
お伝えしているように、ノミに噛まれると強いかゆみが現れます。
このときに注意するのは「掻きむしらないこと」です。
特にお子さんなどはかゆみを我慢できず、患部を掻きむしってしまうことが多々あります。
この掻き傷に細菌が入ると、「とびひ」や「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」などの合併症を引き起こすことがあるため、注意してください。
ノミ・ダニが原因となる感染症については、こちらの記事でも解説しています。
ノミに噛まれたとき(ノミ刺咬症)の対処方法
蚊と違い、ノミは長期間のかゆみや腫れを伴います。
「放っておいたら悪化した……」
とならないためにも、ノミに噛まれたときの正しい対処法を覚えておきましょう。
ここではすぐに皮膚科の受診ができないという場合の対処法についても解説していますので、ぜひ予備知識として覚えておいてください。
皮膚科で薬を処方してもらう
基本的に、ノミに噛まれたら早い段階で皮膚科に行くようにしましょう。
特に、噛まれてしまったのが小さいお子さんや免疫が少ない(弱い)方の場合、かなり強いかゆみが出ることがあります。
起きている間は掻くのを我慢していたとしても、寝ているときに無意識に掻きむしってしまうケースも少なくありません。
「もう少し様子を見てから」と、病院に行くべきかどうか悩まれている方もいらっしゃると思います。
ですが、できるだけ早めに皮膚科に行って塗り薬や飲み薬を処方してもらうようにしましょう。
皮膚科にすぐに行けない場合の対応策
すぐに皮膚科に行けない場合、まずは患部を保冷材などで冷やし、かゆみを軽減させるようにしましょう。
それから、ステロイドが配合されているかゆみ止めを塗ります。
ちなみに、市販の塗り薬に含まれるステロイドの強さは、「ウィーク(弱い)」「ミディアム(普通)」「ストロング(強い)」と3種類に分かれています。
- 大人…ストロングやミディアムを選ぶ
- 子ども…ミディアムやウィークを選ぶ
という基準で対処してください。
なお、こういった市販薬での対応を行った場合も、可能なタイミングで皮膚科に行くようにしてください。
ノミに噛まれないようにする予防方法
ノミは温度13℃以上であれば活動可能である上に繫殖力が高いという特徴があります。
そのためノミとの遭遇を100%阻止することは難しいといっても過言ではありません。
ただし、ノミがいたとしても噛まれないように「予防」することはできます。
ここではそんな「ノミの予防策」について解説します。
参考元:ノミ・マダニの予防について
ペットに付着しないように対策する
散歩中のワンちゃん・ねこちゃんに引っ付いたノミに噛まれてしまった……というケースは非常に多いです。
そのため、ノミ・ダニの予防薬を使用して対策することが基本となります。
予防薬を使うだけではなく市販されているノミ対策グッズを活用することでもペットに付着するのを軽減できます。
最近ではスプレータイプの対策グッズや首輪にぶら下げるタイプの対策グッズが販売されており、手軽に対策が可能となっているので、ぜひこういったものも使ってみてください。
家はこまめに掃除をしてノミの繁殖を防ぐ
ノミは、
- 湿気がある場所
- エサ(食べこぼしや人・動物から出る老廃物など)がある場所
- 暗い場所
を好みます。
つまり、「どのご家庭にもノミはいる」ということですが、こまめな掃除によってエサとなるものを減らすことによって繁殖を防ぐことが可能です。
特に布団、カーペットなどの布製品は、ノミが生息するのに最適な場所となっているため定期的な掃除が欠かせません。
なお、ノミ・ダニの繁殖を効果的に防ぐための具体的な掃除方法については、こちらの記事でも解説しています。
自宅の庭などに草木がある場合は薬剤を撒く
家に庭がある場合、庭全体がノミの温床となっている可能性があります。
ノミは湿気の多い草むらを好む性質があるためです。
これに対しては、野外用の駆除剤などを使って対策しましょう。
なお、庭のどこにでもノミがひそんでいる場合があるため、庭の一部だけでなく全体を駆除するということが重要です。
ノミを徹底的に駆除するために燻煙剤を使用する
屋内に生息するノミを徹底的に駆除するためには、燻煙剤の使用がおすすめです。
部屋全体に薬剤を含む煙を充満させることで、ノミを徹底的に駆除できます。
ただし、燻煙剤を使用しただけではノミの死骸が残ってしまう点には注意が必要です。
ノミの死骸を放置すると喘息やアレルギーを引き起こす可能性があるため、燻煙剤を使ったあとは、必ず掃除機や粘着ローラーを使用して死骸を除去しましょう。
外出の際は肌露出を控える
暑い季節になると薄着になって肌の露出が増えます。
当然肌の露出が増えれば、その分だけノミに吸血されるリスクが高くなってしまいます。
特に下半身はノミに狙われやすい部位であるため、注意が必要です。
- ワンちゃんの散歩中
- ノミがいそうな大自然でのレジャー
などの際は、短ズボン、サンダルなどの地肌が露出する服装を避けるようにしましょう。
外出する際は虫よけスプレーを使う
「虫よけスプレーは蚊がいる時期しか使わない」という方もいらっしゃると思います。
しかし実は、虫よけスプレーにはノミやダニなどにも有効な成分が含まれています。
そのため、蚊のピークである夏だけでなく、ノミやダニが増え始める春先から積極的に使用することでノミの対策が可能です。
特に、野外でワンちゃんを散歩させている方、お子さんを公園で遊ばせることが多い方は覚えておくと役立ちます。
まとめ
今回は「人間がノミに噛まれたらどうなる?」をテーマにお送りしました。
特に押さえておきたいのは、
- 人間やペットに危害を加えるのは主に「ネコノミ」である
- ノミに噛まれたら掻きむしらないようにする
- かゆみなどの症状が現れたら早めに皮膚科に行く
- ノミに噛まれないよう日ごろから予防をする
といったポイントです。
特に、初めてワンちゃん・ねこちゃんを飼う方、動物と触れ合う機会が少なかった方は「ネコノミ」に対する免疫が少ないと考えられます。
免疫がない方がノミに噛まれると重症化する場合があり、非常に危険です。
ぜひ、今回お伝えした「予防策」を実施していただき、楽しいペットライフをお過ごしください。
ノミ・ダニの駆除薬を通販で購入しておくことで、人間にも危害を加えるネコノミの駆除や予防が手軽にできるようになります!