コリーを飼っている皆さん、フィラリア予防薬の選び方に悩んでいませんか?

コリーを飼っている皆さん!フィラリア予防薬選びには細心の注意が必要です。
なぜなら、コリーには使ってはいけない成分があり、間違った薬を選ぶと命に関わる中毒症状を引き起こす危険があるからです……。
でも、安心してください!
正しい知識さえあれば、コリーでも安全にフィラリア予防ができます。
この記事では、コリーに安全な予防薬の選び方、絶対に避けるべき成分、万が一のときの対処法まで、飼い主さんが知っておくべき情報をすべてまとめました。
大切な愛犬を守るために、ぜひ最後までお読みください。
目次
フィラリア症とは?予防の必要性を解説!

フィラリア症は、蚊を介して犬に感染する寄生虫病です。
フィラリアは犬の体内で成虫となり、心臓や肺の動脈に寄生して重大な健康問題を引き起こします。
これによって犬は呼吸困難、疲れやすさ、体重減少などの症状に苦しむことがあります。
フィラリア症は適切に予防することで、確実に防ぐことができるため、愛犬とのすこやかな毎日を送る上でフィラリア予防は欠かすことができません。
コリーのような特定の薬剤に敏感な犬種でもフィラリア予防は欠かせません。
コリーには使えない薬がある理由

コリー犬は他の犬種に比べ、一部の薬剤に対する感受性が高いです。
フィラリア予防薬では、一部の予防薬に配合されている「イベルメクチン」には注意が必要です。
これは、多くのコリー犬がイベルメクチンを代謝するための遺伝子(MDR1遺伝子)に突然変異を持っているためです。
MDR1遺伝子変異とは?
MDR1遺伝子は、体内に入ってきた異物や毒性物質を脳へ侵入させないよう守る「P糖タンパク質」を作る役割を担っています。
このP糖タンパク質は、血液脳関門というバリアで働き、脳を有害物質から保護しています。
ところがコリーの約70~80%はこのMDR1遺伝子に変異があり、P糖タンパク質がうまく機能しません。
その結果、イベルメクチンのような特定の薬剤が脳内に入り込んでしまい、神経系に深刻なダメージを与えてしまうのです。
遺伝子検査を受ければ、愛犬がMDR1変異を持っているかどうか確認できます。
費用は動物病院や検査機関によって異なりますが、およそ1~2万円程度です。
ただし、検査を受けていない場合でも、コリーであれば変異を持っている可能性が高いため、イベルメクチンは避けるのが安全です。
ミルベマイシンオキシムにも注意が必要
イベルメクチンほど危険ではありませんが、ミルベマイシンオキシムという成分にも注意が必要です。
フィラリア予防に使う通常の用量(体重1kgあたり0.5mg程度)であれば、コリーでも比較的安全に使用できるとされていますが、誤って過剰投与してしまった場合や、他の薬と併用した場合には副作用のリスクが高まります。
ミルベマイシンオキシムを含む代表的な製品には、ネクスガードスペクトラやミルベマックスなどがあります。
これらを使用する場合は、必ず獣医師の指示に従い、用量を守ることが大切です。
コリー系犬種すべてに注意が必要
「コリー」という名前がつく犬種だけでなく、コリーに近い血統を持つ牧羊犬全般がMDR1遺伝子変異を持つ可能性があります。
注意が必要な犬種は以下の通りです。
コリーはもちろんのこと、ボーダーコリー、シェットランド・シープドッグ(シェルティ)、オーストラリアン・シェパード、オールド・イングリッシュ・シープドッグ、ジャーマン・シェパードなどが該当します。
これらの犬種を飼っている場合、フィラリア予防薬を選ぶ際は必ず獣医師に犬種を伝え、安全な薬を処方してもらいましょう。
フィラリア予防薬の選び方

コリーに使うフィラリア予防薬を選ぶ際には、配合成分と価格のふたつがポイントになります。
まず第一に、イベルメクチンを配合していない予防薬を選ぶことです。
逆にモキシデクチンやセラメクチンが配合された薬剤は、コリーに対して安全とされているため、これらの成分を配合した予防薬を選びましょう。
その上で、価格面も考慮する必要があります。
フィラリアの予防は月に1回のペースで、蚊が発生するシーズンに継続したり、1年を通して行ったりする必要があります。
そのため、予防薬の価格によっては経済的に大きな負担となってしまいます……。
継続しやすい価格帯の製品を選ぶことも重要なのです。
コリーに安全な予防薬
コリーのフィラリア予防で使える代表的な製品を紹介します。
モキシデクチンを含む「アドボケート」は、フィラリア予防だけでなくノミや一部の内部寄生虫にも効果があるスポットタイプの予防薬です。
セラメクチンを成分として配合している「レボリューション」も同様に、幅広い寄生虫に対応できる人気の製品です。
これらの製品は、コリーでも安全に使用できることが確認されています。
フィラリア予防薬の価格比較
コリーに適したフィラリア予防薬を選ぶポイントとして価格も重要であると紹介しました。
以下は、コリーに使えるフィラリア予防薬5点の価格比較です。
一箱あたりの価格と一回投与分の価格で比較しているので、予防薬選びにお役立てください。
| 商品名 | 一箱あたりの価格 | 一回分の価格 |
|---|---|---|
| レボリューション | 5,600円~ | 1,866円~ |
| ネクスガードスペクトラ | 6,900円~ | 2,300円~ |
| レボスポット | 3,000円~ | 1,000円~ |
| ストロングホールド | 7,500円~ | 2,500円~ |
| ミルプラゾンチュアブル | 4,100円~ | 1,025円~ |
価格面だけで見ると、ジェネリック系のフィラリア予防薬が最も安価となっています。
ただし、これらの価格は一例であり、まとめ買いなどによって変動したり、送料が変わったりするため、そうした部分も含めて考える必要がある点には注意が必要です。
フィラリア予防薬の副作用とその対処法
コリー犬に限らず、フィラリア予防薬には以下のような副作用のリスクがあります。
一般的な副作用としては、食欲不振、下痢、嘔吐といった消化器症状が挙げられます。
こうした症状が見られた場合は、すぐに獣医に相談してください。
また、皮膚に関する症状として、かゆみ、発疹、腫れなどが現れることもあります。
アレルギー反応の可能性があるため、速やかに対処が必要です。
アナフィラキシーショックは急性のアレルギー反応で、呼吸困難、顔の腫れ、急激な嘔吐などの症状が出ます。
即座に救急処置が必要です。
イベルメクチンの誤投与による中毒症状
もしコリーにイベルメクチンを含む薬を誤って投与してしまった場合、重篤な神経症状が現れる可能性があります。
初期症状としては、よだれが増える、食欲がなくなるといった変化が見られます。
症状が進行すると、運動失調やふらつきが目立つようになります。
普段通りに歩けない、バランスを崩すといった様子が見られたら要注意です。
さらに重度になると、瞳孔が異常に開く、意識がもうろうとする、昏睡状態に陥る、痙攣を起こすといった命に関わる症状が出ます。
このような症状が現れた場合は、一刻も早く動物病院へ連れて行ってください。
吐かせる処置や点滴などの支持療法が必要になります。
時間との勝負になるため、少しでも異常を感じたら躊躇せず受診しましょう。
投薬前の検査とその重要性

フィラリア予防薬を投与する前のフィラリア検査は極めて重要です。
フィラリアに感染し、進行している場合は予防薬が急性のショック反応を引き起こすことがあり、非常に危険です。
検査によってフィラリアが検出された場合、フィラリア予防を実施する前にフィラリアの治療を行う必要があります。
愛犬の健康を守るためには、適切なフィラリア検査及びフィラリア予防は欠かせません。
これらの対策を講じることで、愛犬と健やかな毎日を送れます。
フィラリア抗原検査の方法
フィラリア抗原検査は、犬の血液中にフィラリアの成虫が産生する特定の抗原の有無を確認します。
この検査は動物病院で簡単に受けること可能です。
検査時間も10~15分と短時間であるため、検査が負担になってしまうことは少なくなっています。
検査結果が陽性の場合はフィラリア成虫が存在することを示しているため、すぐに治療が必要です。
陰性の場合はフィラリア成虫の存在していないため、そのままフィラリア予防を開始できます。
定期的な検査の必要性
コリーの健康を守るためには、フィラリア予防薬を使用するだけでなく、定期的なフィラリア検査も欠かせません。
特に、フィラリア予防薬の投薬を忘れてしまったような場合は、フィラリア感染の可能性が高くなるため、検査は必須ともいえます。
フィラリア症は初期症状が無症状であったり軽微であったりすることが多く、自覚しにくい病気です。
そのため、症状が出ていないから安心というわけではありません。
フィラリアの成虫がいるかどうかを確認するためにも、フィラリア検査は年に一度、フィラリア予防を開始する前に行うようにしましょう。
こうした定期的な検査はフィラリア予防薬の効果を確認するのにも役立ちます。
フィラリア予防薬以外にも注意すべき薬がある
コリーにとって危険なのは、フィラリア予防薬だけではありません。
MDR1遺伝子変異の影響を受ける薬は他にも存在します。
特に注意が必要なのが「ロペラミド」という下痢止めです。
ロペラミドは人間用の市販薬としても広く使われているため、つい愛犬に与えてしまう飼い主もいますが、コリーには絶対に使ってはいけません。
通常の用量でも神経毒性を引き起こす危険性があります。
また、疥癬やニキビダニの治療に使われる高用量のイベルメクチンも非常に危険です。
フィラリア予防薬に含まれるイベルメクチンは少量ですが、皮膚病の治療では大量に使用するため、コリーには絶対に使えません。
その他、一部の制吐剤(メトクロプラミド)や鎮痛剤にも注意が必要とされています。
動物病院で何らかの薬を処方される際は、必ず「コリーを飼っています」と伝えましょう。
良心的な獣医師であれば、MDR1遺伝子変異のことを考慮して安全な薬を選んでくれるはずです。
まとめ:コリーに最適なフィラリア予防薬の選び方
ここでは、コリーに最適なフィラリア予防薬の選び方について、重要なポイントをまとめました。
- コリーには使えない薬剤がある
- イベルメクチン以外の成分を含む薬を選ぶ
- 投薬前には必ず検査を行って適切な期間継続
コリーのフィラリア予防には使うことができないフィラリア予防薬があります。
それが有効成分としてイベルメクチンを配合したものになります。
そのため、コリーのフィラリア予防を行う場合はイベルメクチンを配合しておらず、コリーに使用しても安全の確認が取れている成分を配合したものを使いましょう。
その上で、投薬前の検査や適切な期間の投薬を行うことで、コリーのフィラリアを予防することが可能です。