腎臓病・心臓病・肝臓病の犬はフィラリア予防薬を投与できる?予防薬の副作用について解説

腎臓病・心臓病・肝臓病の犬はフィラリア予防薬を投与できる?予防薬の副作用について解説犬がフィラリアに感染しないようにするためには、フィラリア予防薬を定期的に投与する必要があります。しかし、フィラリア予防薬の成分には犬の体に負担がかかるものもあるため、腎臓病や心臓病、肝臓病を患っている犬に対して、投与してよいのかわからないという人もいるでしょう。また、健康な犬であっても、薬の副作用が起こる可能性があるため、適切な対処が必要です。

 

この記事では、腎臓病や心臓病、肝臓病を持つ犬にフィラリア予防薬を投与できるのか予防薬による副作用の対処法と併せて解説します。

また、予防薬の選び方についても紹介するため、フィラリア予防薬について詳しく知りたい人は、参考にしてください。

 

腎臓病・心臓病・肝臓病の犬はフィラリア予防薬を投与できる?

腎臓病、心臓病、肝臓病を患っている犬にフィラリア予防薬を投与するべきかどうかは、飼い主にとって難しい判断です。これらの病気を持つ犬は、予防薬の影響を受けやすいため、投与する際は注意する必要があります。一部の薬剤添付文書では、「健康状態を確認し、使用の可否を決めること」と記載されています。

 

肝臓や腎臓に疾患がある場合は、予防薬の量を調整するか、別の予防薬に変更するなどして投与するのが一般的です。ただし、これらの病気を持つ犬にフィラリア予防薬を与えることは推奨されていないため、獣医師への相談が不可欠です。愛犬の健康を守るためにも、獣医と連携し、適切な予防策を講じることが求められます。

参考元:★腎臓病の犬にフィラリア予防薬はあげても大丈夫ですか?★

 

フィラリア予防薬にはどのような副作用がある?

フィラリア予防薬は、フィラリアを予防する上で犬にとって有効な方法ですが、副作用の可能性も考慮する必要があります。ミクロフィラリア反応やアナフィラキシーショックなど、重篤な副作用が発生することもあるため、飼い主にとって懸念事項といえます。

 

ここでは、フィラリア予防薬に関連する主な副作用とその対処法について詳しく解説します。

参考元:犬のフィラリア予防薬の選び方! 種類ごとのメリットや副作用を解説【獣医師監修】

 

ミクロフィラリア反応

フィラリア予防薬の副作用のなかでも特に注意が必要なのが、ミクロフィラリア反応です。これは、既にフィラリアに感染している犬が予防薬を投与された際に起こる副作用であり、ショック反応とも呼ばれています。予防薬によって、体内のフィラリアが急激に死滅し、犬の体に大きな負担かかることで発生します。

 

この現象は、フィラリア感染が進行している犬において顕著に見られます。そのため、予防薬を投与する前に、獣医師による詳細な診断が必要です。フィラリア感染の有無を確認し、適切な予防策を講じましょう。

 

アナフィラキシーショック

フィラリア予防薬によるもう1つの副作用が、アナフィラキシーショックです。これは、フィラリアに感染している犬が予防薬を投与された場合に起こる可能性があるアレルギー反応です。アナフィラキシーショックは、犬の命に関わる重篤な状態を引き起こすことがあります。

 

体内のミクロフィラリアが予防薬によって分解される際に犬の体が過敏に反応し、ショック状態を引き起こします。呼吸困難、過度の興奮、意識の低下などの症状を伴うことが多く、緊急の医療介入が求められます。予防薬の投与後に犬が異常な反応を示した場合は、直ちに獣医師の診察を受けましょう。

 

アナフィラキシーショックは迅速な対応が求められるため、飼い主は投薬後の犬の状態を注意深く観察し、異変を感じたらすぐに行動することが求められます。

 

その他の副作用について

フィラリア予防薬を使用した場合、ミクロフィラリア反応やアナフィラキシーショック以外にも副作用が伴うことがあります。代表的な副作用は、食欲減退や嘔吐、過剰なよだれ、下痢や軟便、活力の低下などです。

 

スポットタイプの薬を塗布した際には、塗布部位に赤みや脱毛が見られることもあります。このような症状が現れた場合は、動物病院での診察を受けましょう。

 

注射タイプの予防薬を使用した場合は、注射部位にしこりができる場合があります。また、フィラリア予防薬には、ノミやマダニの予防成分、消化管寄生虫の駆除成分が含まれているものもあり、これらの成分によって犬の体調に変化が生じる場合もあるでしょう。予防薬の添付文書を確認し、不明な点は獣医師に相談することが重要です。

 

また、予防薬を初めて使用するのは、投与後に犬の様子を観察できる日を選ぶと安心でしょう。

更に、犬が体調を崩した場合に備えて、動物病院が開いている時間帯に投与することをおすすめします。

 

フィラリア予防薬の副作用が出たときの対処法

フィラリア予防薬の副作用が出たときの対処法フィラリア予防薬の投与後、犬に副作用が起きた場合は、適切な対処が必要です。ここでは、予防薬の副作用が現れた際の対処法についてケース別に解説します。これらの対処法を知っておくことで、愛犬が万が一副作用を示した際も、適切に対応できるでしょう。

 

投与後すぐに吐き出した場合

フィラリア予防薬を投与した直後に、犬が予防薬を吐き出してしまうことがあります。この場合は、吐き出した予防薬を再度与えるのが一般的です。予防薬が崩れてしまったり完全に投与できなかったりする場合は、新しい予防薬を与えましょう。

 

また、犬が予防薬を吐き出す原因を理解し、対策を立てることも大切です。犬が予防薬を飲む際にストレスを感じないよう、落ち着いた環境で与えることも効果があります。ただし何度も吐き出してしまう場合は、内服薬以外の予防薬への切り替えも検討するとよいでしょう。

参考元:フィラリア・ノミダニ予防が始まります

 

投与後3時間以内に吐き出した場合

フィラリア予防薬を投与後3時間以内に吐き出した場合、薬が完全に吸収される前に体外に排出された可能性があります。この場合、予防薬の効果が十分でない可能性があるため、獣医師に相談し、追加投与が必要かどうかを確認することが大切です。

 

獣医師は犬の体調や体質を考慮し、最適な対応策を提案してくれるでしょう。その際、犬が吐き出す原因を特定し、今後の予防策を検討することも重要です。

 

投与後3時間以上経過して吐き出した場合

フィラリア予防薬を与えてから3時間以上経過してから吐き出す場合、予防薬の大部分はすでに吸収されていると考えられます。しかし、犬の体調によっては、この時間でも予防薬が吸収されていない場合もあります。吐き出された内容物に薬の痕跡がある場合や、吐き出したあとの犬の様子に異常がある場合は、獣医師に相談してください。

 

特にフィラリア予防のシーズン終了時は確実な投薬が重要です。

そのため、どの場合であっても吐き出してしまったような場合には、獣医師の指示を仰ぐのが望ましいでしょう。

 

スポットタイプの予防薬投与後に赤みといった症状が出た場合

スポットタイプの予防薬を投与したあとに、塗布部位に赤みやかゆみ、脱毛などの症状がでることがあります。このような場合は、予防薬に対するアレルギーの可能性があるため、注意が必要です。塗布した部位を犬がこすりつけたり、舐めたりするのは、皮膚への強い刺激が原因かもしれません。

 

このような症状が見られた場合は、すぐに動物病院で診察を受ける必要があります。この際、予防薬の変更も検討しましょう。

 

アレルギー・ショック反応が出た場合

フィラリア予防薬の投与により、犬が急激な呼吸困難、異常な興奮、無力感、過剰なよだれ、けいれんといったアレルギー反応やショック反応が起こすことがあります。

これらの症状の対処は緊急を要するため、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。

 

アレルギー反応は予測が難しいため、予防薬を投与したあとは犬の様子を注意深く観察し、異常が見られたらすぐに対応することが重要です。

犬の健康を守るために、獣医師の指示を仰ぎましょう。

 

フィラリア予防薬の選び方

フィラリア予防薬を選ぶ際は、犬の健康状態を考慮する必要があります。市場にはさまざまなタイプの予防薬があり、それぞれ異なる特徴があります。

ここでは、予防薬の種類、成分、そして愛犬の個体差に基づいて最適な選択をする方法を紹介します。

 

予防薬の種類で選ぶ

フィラリア予防薬を選ぶ際は、犬の好みや健康状態に合わせた選択が大切です。

予防薬には、以下のような種類があります。

  • 錠剤タイプ
  • チュアブルタイプ
  • スポットタイプ
  • フィラリア注射

 

錠剤タイプは飲みやすく、食事に混ぜて与えられますが、匂いや味に敏感な犬には不向きかもしれません。一方、チュアブルタイプはおやつのように食べやすく、多くの犬が喜んで食べます。

 

スポットタイプは皮膚に塗るタイプで、内服薬が苦手な犬に適していますが、皮膚が敏感な犬には刺激が強い場合があります。注射タイプは年1回の投与で済むため、予防を忘れがちな飼い主には便利ですが、すべての犬に適しているわけではありません。

 

このように、予防薬の種類によって特徴は異なるため、犬に合った予防薬を選びましょう。

参考元:ワンちゃんのフィラリア症と予防薬の種類

 

予防薬の成分で選ぶ

予防薬を選ぶ際は、成分を確認することも重要です。たとえば、イベルメクチンはコリー系の犬種には使用できないことがあり、セラメクチンやミルベマイシンオキシムなどほかの成分で補う必要があります。

 

また、チュアブルタイプのフレーバー成分は、食物アレルギーのある犬には合わないケースがあるため、成分表を確認し、愛犬のアレルギーの有無を考慮して選びましょう。

 

個体差に合わせて選ぶ

犬の年齢、体重、健康状態に合わせて予防薬を選ぶことも大切です。生後数週間の子犬や妊娠中・授乳中の犬、特定の持病を持つ犬には使用できない予防薬があります。

 

また、犬の体格に合わせて予防薬の量を正しく投与することも重要です。特に、体重が推奨される範囲の境界に近い場合は、薬を与える前に適切な用量の確認が求められます。また、通販で予防薬を購入する際は、愛犬の最新の体重を基に、適切な予防薬を選びましょう。

 

まとめ

フィラリア予防薬の投与は、犬のフィラリア感染を避け健康を守る手段です。ただし、腎臓病や心臓病を患っている犬は、予防薬の使用に注意しなくてはなりません。また、健康な犬であっても、ミクロフィラリア反応やアナフィラキシーショックなどの副作用を起こす場合があり、迅速な対処が求められます。

 

予防薬を選ぶ際は、犬の種類、成分、個体差を考慮することが大切です。錠剤、チュアブル、スポット、注射など、犬の好みや健康状態に合わせた予防薬を選びましょう。愛犬の健康を守るためにも、獣医師との相談を通じて、最適な予防策を講じてください。