フィラリア予防をしないと感染確率90%以上!?フィラリアの感染確率を下げるには?

フィラリア予防をしないと感染確率90%以上!?フィラリアの感染確率を下げるには?犬・猫のフィラリアへの感染は、予防薬を投与することで完全に予防することができます。
しかし、予防していないとフィラリア感染の確率は高く、予防しない期間が長くなれば長くなるほど更に高くなります。
フィラリアは、重症化すると治療することができなくなることもあるため適切に予防することが重要です。
 
この記事では、フィラリア予防をしていない場合の感染確率や予防する重要性について解説します。
また、フィラリア予防薬の種類や投与する際の注意点についても解説するため、適切なフィラリア予防について知りたい人は、参考にしてください。

 

フィラリアを予防していない場合の感染リスク

フィラリアの予防が行われていなければ、犬の場合、以下のような感染率になるといわれています。

  • 1年目の感染確率:約38%
  • 2年目の感染確率:約89%
  • 3年目の感染確率:約92%

予防をしないまま放置すると、その期間が長引けば長引くほど、感染確率は跳ね上がってしまうわけです。
逆にいえば、フィラリアの予防を早く始めれば、その分だけ感染リスクを下げることができます。
もし今、何もしていないのであれば、とにかくすみやかに開始しましょう!

参考元:命に関わる!フィラリア症の予防のホントのところ

 

適切にフィラリア予防薬を投与すれば感染リスクは無くなる

フィラリア予防薬を適切に使用することで、感染確率はほぼ0%となります。
大切なのは、以下のポイントです。

  • 1ヶ月に1回必ず予防薬を投与する
  • 蚊がいる4~12月に投与を続ける

フィラリアの幼虫は、蚊が刺すことによって体内に侵入しても数ヶ月経過しなければ害を及ぼしません。
そのため、薬効成分を1ヶ月に1回投与しておけば、フィラリアの幼虫を成長前に駆除してフィラリアの発症を防ぐことができます。
また、フィラリアを媒介する蚊は夏だけでなく春先から冬まで生息しているため、「まだ肌寒いから」「もう冬だから」と油断することなく、しっかり行いましょう。

参考元:フィラリア症とはどんな病気?

 

フィラリア予防薬の重要性

フィラリア予防薬の重要性先述した通り、フィラリア予防薬を投与していない犬・猫のフィラリア感染確率は高くなります。
ここでは、フィラリア予防薬によるフィラリア予防の重要性について詳しく見ていきましょう。

 

フィラリアは感染すると治療が困難

フィラリアは、感染してしまうとその治療が困難です。
フィラリアは、心臓や肺などの重要な器官に寄生し、感染が進行した場合は完治が難しくなります。
 
治療方法として心臓内のフィラリア成虫を外科手術で摘出する方法がありますが、必ず成功するとは限りません。
手術に耐えるだけの体力がないといった判断がされた場合には、対症療法で症状を和らげて予後を見守るしかできないという場合もあります。
 
治療にかかる費用は予防にかかる費用よりも遥かに高額なるため、費用面での飼い主の負担も大きくなってしまいます。
フィラリア予防は、犬や猫の健康を守るだけでなく、長期的な治療費用の削減にもつながります。
また、感染が進行すれば犬や猫の苦痛も増すため、快適な生活を保つためにも適切な予防は必須といえます。

参考元:フィラリア予防診療の重要性について

 

フィラリアの予防薬の種類

フィラリア予防薬はさまざまなタイプがあり、犬や猫の状態や環境に合わせて選択が可能です。
ここでは、錠剤タイプ、チュアブル錠タイプ、スポットタイプ、注射タイプの種類のフィラリア予防薬を紹介します。

 

錠剤タイプ

1ヶ月に1回、タブレット(錠剤)1錠を投与します。
ミルベマイシンやイベルメクチンといった有効成分により、フィラリアの幼虫を駆除します。

  • 砕いてフードに混ぜて食べさせる
  • 喉に直接入れて飲ませる

錠剤タイプであれば「食物アレルギーがあるのでチュアブル錠タイプは無理」といった場合や「皮膚がデリケートなのでスポットタイプは心配」といった場合でも、安心です。
ただし、錠剤が苦手だとスムーズに飲んでくれなかったり、吐き出してしまったりすることがあるので、その点は注意する必要があります。

 

チュアブル錠タイプ

犬や猫が噛んで食べることができる味付きのタイプを意味します。
牛肉風味や鶏肉風味など、犬や猫が好む味を付けたおやつタイプの薬です。
こちらも、錠剤タイプと同じく1ヶ月に1回、1錠ずつ投与します。
 
味が付いているため、シンプルな錠剤タイプよりも投与しやすいのが特徴といえます。
特に、「食欲旺盛」「錠剤が苦手」という犬や猫に最適といえるでしょう。
ただし、食物アレルギーがある場合は使用できないケースもあるため、不安があるなら事前に獣医師に確認しましょう。
 
チュアブルタイプのフィラリア予防薬の種類ごとの比較や人気ランキングはこちら!

 

スポットタイプ

首の後ろに薬液を滴下し、皮膚から成分を浸透させるタイプです。
1ヶ月に1回、スポイト状の容器1本分を垂らすと、セラメクチンという有効成分が効果を発揮します。
 
「錠剤を飲んでくれない」
「食品アレルギーがあってチュアブル錠は使えない」
そのような場合も、スポットタイプならスムーズに投与できます。
ただし、次のような点には注意が必要です。

  • お風呂に入れるなら、薬液が乾くまで待つ
  • おとなしくするのが苦手な犬や猫には投与が難しい
  • アルコール含有の薬は、皮膚の過敏反応を起こす場合がある

 
スポットタイプのフィラリア予防薬の人気ランキングはこちらで紹介しているので、併せてご活用ください。

 

フィラリア注射

皮下注射によって薬液を投与する方法です。
有効成分のモキシデクチンは体内でゆっくり広がるため、1年間に渡ってフィラリア予防の効果を発揮します。
 
1年に1回で良いので飼い主の負担が減るのは大きなメリットですが、生まれて1年未満の成長期にある犬には向いていません。
(1年のうちに体重が増加し、効果が十分に発揮されないため)
また、猫はフィラリア注射を受けることができません。
 
フィラリア注射のデメリットなどに関する詳しい情報はこちらで詳しく紹介しています。

 

フィラリアの予防薬を投与する際の注意点

フィラリア予防薬を投与する際には、事前にフィラリア検査を実施することや、老犬や特定の犬種での副作用のリスクといった注意点があります。
ここからは、フィラリア予防薬を投与する際の注意点について解説します。

 

事前にフィラリアの検査を受ける

フィラリア予防薬を投与する前には、「フィラリアにかかっていないこと」を確かめる必要があります。
もしフィラリアにかかっている状態で予防薬を使うと、フィラリアの大量死によってショック症状を引き起こし、生命の危機に陥る場合があるため、要注意です。
ちなみに、検査は採血をしてから行います。

  • 専用のキットに血液をかけて抗原検査を行う
  • 顕微鏡で血液を見てフィラリアの有無を確認する

検査の方法はさまざまで、病院によって料金設定も異なるため、事前の確認をおすすめします。

参考元:東大阪市、大東市の犬のフィラリア症予防はシモダ動物病院へ

 
フィラリア検査の必要性や受けるべき理由に関する情報はこちら

 

老犬は予防薬による副作用が起こりやすい

老犬は若い犬と比べて体力や免疫力が低下しているため、フィラリア予防薬の副作用が現れやすいことがあります。
具体的には、下痢や嘔吐などの消化器系の症状です。
しかし、老犬であってもフィラリア予防は重要であり、フィラリアのリスクは依然として存在します。
 
また、飲み込む力が弱まった老犬は、誤嚥性肺炎のリスクが高まるため、飲み薬の投与後は特に慎重に監視しましょう。
飲み薬の使用に不安がある場合は、滴下タイプの予防薬がおすすめです。
これにより投与時のストレスや副作用のリスクを軽減できるでしょう。

 

コリー系の犬種は副作用が起こりやすい

ボーダーコリーやシェットランド・シープドッグなどのコリー系の犬種は、フィラリア予防薬に含まれるミルベマイシンやイベルメクチンなどの成分により副作用が強くでる可能性があるため、特に注意が必要です。
コリー系の犬種にフィラリア予防薬を投与する場合は、ミルベマイシンやイベルメクチン以外の成分を含む薬を選ぶことが推奨されます。
 
コリーへ使えるフィラリア予防薬に関する情報は、こちらでより詳しく紹介しているので、併せてご覧ください。

 

屋内で飼っていれば予防薬を投与しなくてもよい?

獣医 注意屋内で飼っている犬や猫も、フィラリアに感染するリスクがあります。
屋外飼いの犬や猫と比べて感染率は低いですが、蚊に刺されるリスクが完全になくなることはないためです。
実際、屋内で飼っている犬のなかにも約3%がフィラリアに感染しているという報告があります。
猫においても、感染した個体の約39%が屋内飼いであることが分かっています。
<  蚊は人の衣服や持ち物を通じて屋内に侵入することがあり、網戸のわずかな隙間からも入ってくるため、屋内であっても蚊から完全に守るのは難しいです。 フィラリア感染犬のなかで屋内飼いの割合は少ないものの、感染する可能性は決してゼロではありません。 屋内飼いであっても、フィラリアの予防薬を投与して予防することは、犬や猫の健康を守るために重要といえるでしょう。

参考元:命に関わる!フィラリア症の予防のホントのところ

 

まとめ

フィラリア予防は、犬や猫の健康を守るために重要です。
予防薬を投与しない犬や猫は、フィラリアにかかるリスクが高く、感染による症状が進行した場合、治療が困難になります。
フィラリア予防薬にはさまざまなタイプがあるため、飼っている犬・猫の状態や生活環境に合わせて選ぶことが大切です。
特にコリー系の犬種は副作用に注意しましょう。
 
また、屋内飼いの犬や猫でもフィラリア感染のリスクはゼロではないため、予防薬の投与が推奨されます。
飼い主の責任として、適切なフィラリア予防を行いましょう。
 

女医

屋外飼育であろうと室内飼育であろうとフィラリア感染のリスクはあります。そのため予防がとても大事なのです!フィラリア予防薬は通販サイトで手軽に購入することができるので、すぐにフィラリア対策を始めましょう!