猫の腎臓病新薬、年内実用化へ。25年の研究がついに結実

猫の腎臓病新薬、年内実用化へ。25年の研究がついに結実猫の死因1位とされる腎臓病について、ついに根本的な治療薬の実用化が現実となってきました。
AIM医学研究所が開発する新薬の治験が完了し、早ければ年内の実用化も視野に入っています。
長年「治らない病気」とされてきた猫の腎臓病に、新たな治療選択肢が加わることになります。

 

いつから使える?販売までのスケジュール

新薬の治験はすでに完了しています。
3月には薬剤の安定性試験の結果がまとまる見通しで、4月にも農林水産省に承認申請する予定です。承認が順調に進めば、早ければ年内の実用化も期待できます。
AIM医学研究所の宮﨑徹所長は「できる限り早く実装したい」と意気込みを示しています。

 

猫の腎臓病の現状

そもそも猫は5歳頃から腎機能に異常が出始め、15歳では腎臓病が死因の第1位となります。
アニコムグループの調査によると、15歳の猫では29.2%が腎臓病で亡くなっています。
これまで根本的な治療法がなく、多くの飼い主が愛猫の腎臓病に不安を抱えてきました。

参考元:アニコム家庭動物白書2023

 

新薬は既存の治療法とどう違う?

これまでの猫の腎臓病治療は、症状を緩和したり進行を遅らせることが中心でした。
しかし新薬は根本的な原因にアプローチする点で大きく異なります。
猫は先天的に体内の「掃除機能」が働きにくく、腎臓に老廃物がたまりやすい体質を持っています。
新薬はこの掃除機能を補完し、腎臓にたまった老廃物の除去を促進することで、病気の進行を根本から食い止める仕組みです。

 

どれくらい効果がある?治験での改善結果

治験は4段階ある腎臓病ステージのうち、2番目に重い「ステージ3」の猫を対象に実施されました。新薬を2週間おきに数回投与した結果、病状の進行がストップし、全身状態が改善しました。
また、これまでの研究成果では、通常は数カ月しかもたないとされる「ステージ4」の猫でも症状の改善が維持され、投与後5年以上元気に生存している例も報告されています。

 

どんな猫に使える?対象となる症例

今回の治験で「ステージ3」での有効性が確認されたことで、重症化していても効果が期待できることが示されました。将来的には、より早期の段階や予防的な使用についても検討される可能性があります。
ただし、具体的な適用基準や使用方法については、承認後に詳細が明らかになる見込みです。

 

安全性や副作用は大丈夫?

新薬はAIMというタンパク質を活用したもので、もともと多くの動物の体内に存在する成分のため、安全性は比較的高いと考えられています。
投与方法は注射で、2週間おきに数回の投与が基本となります。
これまでの研究において、深刻な副作用は報告されていません
ただし、抗体ができて効きにくくなる可能性については今後の検証が必要とされています。

 

新たな希望への期待

約25年にわたるAIM研究がついに実を結び、猫の腎臓病に新たな治療選択肢がもたらされることになります。
宮﨑所長は「皆さんと一緒に作ってきた薬」として、販売名の公募も行っています。
長年「宿命の病」とされてきた猫の腎臓病に、科学の力で立ち向かう道筋が見えてきました。

 

参考文献

<独自>ネコの腎臓病新薬、早ければ年内にも実用化へ 治験終了、4月には国に承認申請

ネコの腎臓病新薬、早ければ年内にも実用化へ 治験終了、4月には国に承認申請

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一般社団法人AIM医学研究所

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