猫も発症する!?クッシング症候群ってどんな病気?なりやすい犬種や年齢は?

猫も発症する!?クッシング症候群ってどんな病気?なりやすい犬種や年齢は?ペットを飼う上で気を付けなければいけない病気には様々なものがあります。

その中でも気を付けなければならない病気のひとつにクッシング症候群があります。
 
犬に多い病気ですが、実は猫も発症するといった噂もあったりします。

こちらのページではそんなクッシング症候群について、どういった病気であるのかといったことから、猫も発症するのか?といった疑問にまで幅広くお答えしていきます。

 

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)ってなに?

ご飯を食べない犬
気を付けなければならない病気のひとつであるクッシング症候群とはいったいどういった病気なのでしょうか?

このクッシング症候群は副腎皮質機能亢進症とも呼ばれる病気で、ホルモンが過剰に働く病気です。
 
犬のホルモン病の中でも特に多い病気であり、5歳以上の歳を重ねた犬がなりやすいとされています。

また、犬と比べると数は少ないですが、猫も発症することがあるため猫を飼われている方も注意しておく必要があります。

 

副腎皮質はどこにある?何をする器官?

クッシング症候群は副腎皮質の働きが過剰に高まる病気ですが、そもそもこの副腎皮質というのはどこにあるのでしょうか?

副腎皮質とは、左右の腎臓の内側にある副腎と呼ばれる器官に存在しています。

副腎は外側の副腎皮質と内側の副腎髄質で構成されており、外側に位置する副腎皮質からは糖質コルチコイドの一種である「コルチゾル」と呼ばれるホルモンが分泌されています。

参考元:「副腎」って何?

 

コルチゾルの役割

副腎皮質から分泌されるホルモンである「コルチゾル」にはさまざまな作用があります。

コルチゾルの持つ作用の一例はこちら

  • 免疫を抑制する
  • 抗炎症作用
  • 血圧の維持
  • 糖質やタンパク質の代謝

これらの作用はいずれが欠けても生命を維持することが難しくなったりするため、コルチゾルは生きていく上で必要不可欠なものとなっています。

そのため、コルチゾルの分泌が低下してしまうとアジソン病と呼ばれる病気になってしまい、治療しなければ最悪の事態を招くこともあります。

それほど重要なホルモンがコルチゾルなのです。

 

犬や猫のクッシング症候群の症状

犬や猫がクッシング症候群を発症してしまった場合には、さまざまな症状があらわれます。

なかでも特徴的な症状となっているのがこちら

  • 水を異常に沢山飲む
  • トイレの回数が多くなる
  • 異常に食欲が高くなる
  • お腹が腫れて大きくなる
  • 筋肉が減って疲れやすくなる

いずれの症状も、目に見えて量が増えたり回数が増えたりするため、普段から気にかけていれば気づきやすいといえます。

ですが、上記のわかりやすい症状以外に、症状が進行することによって内臓へとダメージが蓄積して重症化することもあるため、上記症状があらわれていても特に支障なく生活ができているから問題がないと考えるというのは非常に危険です。

参考元:犬の副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)の症状と原因、治療について|獣医師が解説

 

感染症への抵抗力や合併症リスクが高まる

クッシング症候群は副腎皮質から分泌されるコルチコイドが過剰になることで起きる病気です。

そして、このコルチコイドには免疫を抑制したり血糖を維持するという作用があるとお伝えしました。

そのため、クッシング症候群が長期化して重症化してしまうと、免疫力が低下して病気になりやすくなったり、血糖が高い状態が続き糖尿病を発症してしまうといったリスクもあります。

 

クッシング症候群による合併症

クッシング症候群が長期化してしまうことであらわれる可能性がある合併症は多岐に渡ります。

これは、副腎皮質から分泌されるコルチゾルがさまざまな臓器などに影響を及ぼしているからといっても過言ではありません。

あらわれる可能性がある合併症としては前述した糖尿病の以下のようなものがあります。

  • 膵炎
  • 高血圧
  • 血栓症
  • 骨粗鬆症

命に関わるような病気が発症することもあるため、クッシング症候群の症状があらわれているという場合には、速やかに治療を行うことが重要です。

参考元:イヌのクッシング症候群

 

なりやすいといわれている犬や猫は?

重症化することで命に関わる合併症を引き起こしてしまうクッシング症候群。

猫と比べて高齢の犬に多いと紹介しましたが、それ以外にクッシング症候群になりやすい犬種や猫の種類はあるのでしょうか?
 
クッシング症候群になりやすい犬種とされているのはプードルやダックスフント、ビーグルやボストンテリア、ボクサーとされています。

また、アレルギー疾患の治療で副腎皮質ホルモン剤を投与されている犬にも多くみられるとされています。

猫のクッシング症候群は非常に稀ではあるものの、どの種類の猫もなる可能性があります。

参考元:クッシング症候群

 

犬や猫のクッシング症候群の原因

クラクラしている犬
副腎皮質から分泌されるコルチゾルの影響で発症するクッシング症候群。

なぜこのクッシング症候群は発症してしまうのでしょうか?

ここからは、犬や猫に発症するクッシング症候群の原因について詳しく紹介していきたいと思います。

 

脳下垂体の腫瘍

犬や猫にあらわれるクッシング症候群のうち80~90%がこちらの脳下垂体の腫瘍が原因となっています。

通常、脳下垂体からコルチゾルの分泌を促す副腎皮質刺激ホルモンが分泌される、このホルモンによって副腎皮質からコルチゾルが分泌されます。
 
しかし、脳下垂体に腫瘍ができてしまうことで副腎皮質刺激ホルモンの分泌が過剰になります。

当然、副腎皮質はその分だけコルチゾルを過剰に分泌する形となってしまいます。

その結果、クッシング症候群を発症してしまいます。

参考元:犬のクッシング症候群とは?原因と症状、治療法を獣医師が解説

 

副腎の腫瘍化

クッシング症候群の8割以上がコルチゾルの分泌を促すホルモンを出す脳下垂体の腫瘍が原因となっていますが、このホルモンの刺激を受けることでコルチゾルを分泌する副腎そのものに腫瘍ができてしまうことでもクッシング症候群となってしまうことがあります。

全体の10~20%がこちらの副腎の腫瘍が原因となっています。
 
副腎が腫瘍化してしまうことで、下垂体からの命令を無視する形でコルチゾルを作り続けてしまうことで、過剰となってクッシング症候群を発症します。

 

ステロイド薬剤の長期投与

クッシング症候群の原因は主に上記の2パターンですが、ステロイドを用いて長期治療を行っている犬や猫の場合もクッシング症候群を発症する場合があります。

ステロイド薬の長期使用は副腎の機能を高め、その結果としてコルチゾルの分泌が過剰となってクッシング症候群を発症してしまうのです。

 

クッシング症候群を予防することはできる?

命に関わる合併症に発展することもあるクッシング症候群だからこそ、発症する前にきちんと予防しておきたいと考えるのは飼い主として当然のことだと思います。

ですが、そんなクッシング症候群は予防することができるのでしょうか?
 
実は、このクッシング症候群を予防する方法は存在していません。

そのため、定期的に検診を受けるなどして早期発見と早期治療を心がけることが何よりも重要です。

参考元:犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)

 

犬や猫のクッシング症候群は治療できる?

可愛い愛犬や愛猫がクッシング症候群を発症してしまった場合、治療はできるのでしょうか?

ここからは、そんなクッシング症候群の治療法について紹介していきたいと思います。

 

クッシング症候群はどうやって治療する?

クッシング症候群の治療では、まず血液検査などの検査が行われます。

検査の結果、クッシング症候群が確定した場合に腫瘍の大きさや位置によって治療法が変わってきます。
 
下垂体に腫瘍がある場合は、外科手術や放射線治療が行われ、副腎に腫瘍がある場合は外科治療が行われます。

放射線治療や外科治療によってコルチゾルの分泌が過剰になっている原因の腫瘍を取り除くという治療を行って、クッシング症候群を改善へと導きます。

参考元:犬のクッシング症候群

 

内科的な治療方法はない?

クッシング症候群の治療法として、放射線治療や外科手術があるとお伝えしましたがそうした外科的な治療以外にも治療法はあります。

それが、投薬治療です。
 
コルチゾルの分泌を抑える治療薬を投与することによって、クッシング症候群の原因となっている過剰なコルチゾルを抑えて改善する治療法です。

ただし、こちらの治療法は根本の解決ができないため、生涯にわたって治療薬を投与する必要があるという点には注意が必要です。

 

まとめ

さまざまな合併症を引き起こして死に至るケースもあるクッシング症候群についてまとめてきました。

クッシング症候群に関して把握しておくべきポイントはこちら

  • 猫でもなる可能性がある
  • さまざまなわかりやすい症状が出る
  • なりやすい犬種がある
  • 治療法は外科治療や投薬治療
  • 投薬治療の場合、生涯にわたる治療が必要

 

クッシング症候群は犬や猫どちらもなる病気であり、生涯にわたっての治療が必要になるケースもあります。

一度発症してしまうと、改善することが難しいケースも多いので何も知らないままでいるより、こうした病気あるということを頭の片隅にでも入れておいて、症状があらわれたような場合には早期に治療を行えるように備えておくことも飼い主の責務と言っても過言ではありません。

愛犬や愛猫とのすこやかな毎日を送るためにも、是非把握しておくようにしましょう。