ノミ・ダニを死滅させるくん煙剤……ホントに効果はある?くん煙剤の効果的な使い方とは?
「くん煙剤」は、有効成分が煙や霧となって部屋中に充満し、ノミ・ダニを死滅させる……とされていますが、「実際に使用した経験がないから不安」という方もいらっしゃるのでは?
特にペットを飼っている場合やお子さんがいる場合、部屋中に充満した成分が人や犬・猫の体に悪いのではないかと思っている方もいるでしょう。
そこで今回は「くん煙剤」とはどういうものか解説します。
安全性や種類、使用するうえでの注意点についてもまとめてみたので、是非参考にしてください!
くん煙剤は効果がある?
スーパーやドラックストアで販売されている「くん煙剤」は、主に以下の害虫に効果があります。
- ノミ
- ダニ
- ハエ
- 蚊
- トコジラミ
- ゴキブリ
- アリ
製造しているメーカーや商品の種類により、有効な害虫は異なります。
たとえば、ここで取り上げている「ノミ」「ダニ」であればノミ・ダニの駆除を目的とした製品を使うことでより効果を発揮します。
くん煙剤は安全なの?
くん煙剤は人体に影響が少ない成分で作られているため、このあとに説明する注意点を守って使用すれば安全に使用することができます。
しかし、
「子ども部屋は大丈夫?」
「妊娠中も使用可能?」
などの疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
ここではその2つの疑問について解説します。
子ども部屋に使っても大丈夫?
問題ありません。
しかし、「人体に影響が少ない」とはいえ、くん煙剤の主な成分は「殺虫剤」です。
子ども部屋のおもちゃなど、子どもが触ったり舐めたりする可能性のあるものはカバーをするか、外に運び出すなどしておきましょう。
妊婦さんにも影響はない?
さまざまな害虫を死滅させるくん煙剤ですが、私たち人間や犬・猫といった哺乳類に対しては安全な成分で作られています。
そのため、妊娠中の女性がいるご家庭でも問題なく使用できますが、妊娠中の体は非常にデリケートなので、しっかり換気をしましょう。
換気は妊婦さん以外の人が行い、十分に空気を入れ替えてから妊婦さんに入ってもらいましょう。
くん煙剤の種類と特徴
くん煙剤は、「煙タイプ」「水タイプ」「霧タイプ」の3つの種類に分けることができます。
ここでは、それぞれの種類の特徴についてまとめてみました。
煙タイプ
蓋を本体にこすって火を起こし、煙を発生させるタイプです。
「噴射の威力が強い」「拡散力が高い」という特徴があります。
部屋全体に殺虫成分を行きわたらせることができるため、ハエや蚊など、いたるところに飛び回る害虫にも効果を発揮します。
水タイプ
プラスチックの容器に水を入れると発煙するタイプです。
「操作が簡単」「少ない煙で害虫駆除を行うことができる」という特徴があります。
煙タイプと比べると煙の量は少なめですが、ノミやダニ、ハエやゴキブリなどの害虫もしっかり駆除することができます。
霧タイプ
「ノンスモークタイプ」などの名称で販売されているタイプで、煙や熱を出さない仕様になっています。
- 火災報知器に反応しない
- 室内を締め切る時間が「煙タイプ」「水タイプ」より短い
- ノミやトコジラミ、ゴキブリに効果あり
上記のような特徴があり、マンションにお住まいの方などに人気があります。
くん煙剤を使う前に注意すること
「人・動物には優しく、害虫駆除に強い」という特徴があるくん煙剤ですが、安全に使用するためにはいくつかの注意点を守らなければなりません。
ここでは6つの注意点について解説します。
くん煙剤を使うのが初めての方、ぜひ参考にしてください。
家具や衣類・布団などはビニールで覆う
人体への安全性が高い成分で作られているくん煙剤ですが、一部の人は若干の皮膚刺激を感じる場合があります。
そのため、家具や衣類、布団などは事前にビニールなどで覆うか、外に運び出すなどして、煙が皮膚に触れないようにしておきましょう。
なお、気になる場合は使用後に天日干しを行い、掃除機をかけるようにしてください。
掃除機は、死滅したノミ、ダニの死骸を回収するという意味でも有効です。
家電製品はカバー必須
パソコンなどは、くん煙剤の煙や霧が直接触れることで故障のおそれがあります。
そのため、パソコンを含む家電製品はカバーやビニールシートなどで必ず覆っておくようにし、可能であれば外に運び出すようにしてください。
植物や動物は外に出す
くん煙剤の煙や霧が植物にかかると、花が枯れたり葉が落ちたりすることがあります。
そのため、植物はベランダや庭など室外に出しておくようにしましょう。
なお、犬や猫などのペットは、必ず飼い主と一緒に退室させるようにしてください。
同様に、魚や昆虫なども室外に出しておくようにしておきましょう。
軽く掃除をしておく
部屋に物があふれている状態だと、くん煙剤の薬剤が物に邪魔されて十分に行き渡らず、本来の効果を発揮することができません。
一度の使用で煙や霧を隅々まで行き渡らせ、しっかりとした効果を得るためにも、使用する前には軽く掃除を行いましょう。
換気口を一時的にふさぐ
くん煙剤の使用中、「換気をしっかりしなくては……」と換気扇を回したり、窓を開けたまま部屋を出る人がいたりしますが、これでは効果が半減してしまいます。
害虫をしっかり駆除するためには、「室内に薬剤を充満させること」が重要です。
くん煙剤の使用中は換気口を一時的にふさぎ、密室状態にしておくようにしてください。
火災報知器は袋などで覆う
とくに「煙タイプ」「水タイプ」のくん煙剤を使用する際に気を付けていただきたいのですが、くん煙剤の煙が火災報知器にかかると、この煙を火事と認識し、反応することがあります。
メーカーによっては、火災報知器にかぶせるための蓋が付属していたりしますが、こういったものがない場合は煙が直接報知器に触れないように袋などで覆ってください。
そして、使用後は必ず外しておきましょう。
くん煙剤の使用後に注意すること
煙や霧の噴射が終わったら、「やれやれこれでひと安心……」と考えてしまいがちですが、くん煙剤は「使ったら終わり」ではありません。
ここでは、使用後に注意することを3つお伝えします。
部屋はじゅうぶんに換気する
くん煙剤を使用したあとは、しっかり換気しましょう。
目安は30分以上です。
部屋に残った殺虫成分は、30分の換気でほとんど効果がなくなります。
なお、食事の際に口をつける食器、子どもやペットが手に取ったり口にしたりするおもちゃなどにくん煙剤の煙・霧が付着した場合は、しっかり水洗いしてから使うようにしてください。
掃除機や粘着ローラーで掃除する
くん煙剤の使用後は、死滅したノミやダニの死骸がたくさんある状態です。
ノミやダニは仲間の死骸を食べて繁殖・活動するものもいるため、必ず掃除機をかけるか、粘着ローラーを使うなどして徹底的に死骸を撤去しましょう。
布団はクリーニングがおすすめ
布団は事前にビニールシートなどでカバーしておけば問題なく使用することができます。
しかし、布団はそもそもダニやノミが住み着きやすい場所だといわれています。
定期的にクリーニングを行ったり、高温乾燥機やスチーマーで熱を当てるなどして、日ごろから「ノミやダニを増やさない」ということを意識しましょう。
くん煙剤はどれくらいの頻度で使えばいい?
高い殺虫効果が期待できるくん煙剤ですが、「どのくらいの頻度で使えばいいのだろう?」「ベストなタイミングは?」と疑問に思われている方が多いと思います。
ここではその頻度やタイミングについて解説していきます。
くん煙剤はどれくらいの頻度で使うべき?
くん煙剤で殺虫できるのは、その時点で成虫になっている害虫、もしくは幼虫です。
堅い殻で覆われている卵やサナギにはほとんど効果を発揮しません。
そのため、だいたい年4回(3ヶ月に1回)くらいの頻度でくん煙剤を使用するのがおすすめです。
期間を置いて2回、3回と行うことで、1回目のときは卵やサナギだったために駆除できなかったノミ・ダニを追撃できます。
引っ越しで入居前にくん煙剤を使う場合は?
引っ越しで入居する前は、くん煙剤を使用するベストタイミングです。
可能であれば「入居1ヶ月前」と「入居の3日ほど前」の2回、使用しましょう。
しかし、特に1ヶ月前は契約の問題で難しいということもあるでしょう。
その場合は、入居の3日前の1回で構いません。
ちなみに、中古物件や賃貸物件に引っ越しする場合、以前の入居者が残した食べこぼし、ゴミなどが残ってノミやダニの繁殖を引き起こす可能性があります。
しっかりと掃除したうえで、くん煙剤を使用してください。
まとめ
今回は「くん煙剤」をテーマにまとめてみましたが、いかがでしょうか。
ポイントは、以下の通りです。
- 使用方法を守れば安全に使用できる
- 「煙タイプ」「水タイプ」「霧タイプ」の3種類がある
- 使用後は掃除機をかけてノミやダニの死骸を処理する
- 定期的に使用する
大事なのは「定期的な使用」です。
くん煙剤はスーパーマーケットやドラックストアで簡単に手に入るうえ、それほど高価ではありません。
ペットや小さなお子さんがいるご家庭でも安心して使用することができるので、ぜひ年4回程度、くん煙剤を使ってノミ・ダニ対策をしていきましょう。
ノミ・ダニの対策に、くん煙剤を使うことは良い手段といえます。しかし、くん煙剤だけでは不十分です。ノミ・ダニの対策をするなら、ノミ・ダニの駆除薬の使用が最も効果的です!ノミ・ダニの駆除薬は通販で簡単に入手できるので、ぜひ検討してみてください!