フィラリア予防にシャンプーは効果がある!?最強の組合せはシャンプーと予防薬の併用

フィラリア予防にシャンプーは効果がある!?最強の組合せはシャンプーと予防薬の併用
日本国内で犬を飼育するにあたって、避けては通れないフィラリア予防。
最近では日本でフィラリア症は根絶されているから予防しなくてもいいという意見も出てきていますが、それは誤りで、現在でもフィラリア症は存在しています。
フィラリア症対策を行えるグッズも数多く作られており、その中にはフィラリア予防効果に期待できるシャンプーもあり、そういったシャンプーを使えばフィラリア症を防げるのではと思ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事ではフィラリア症はシャンプーで予防できるのか、をご説明します。

 

フィラリアはシャンプーで予防することができる?

犬 シャンプー
フィラリア症の予防は、ペットの体内に侵入したフィラリアの幼虫が皮下組織や筋肉組織中に潜んでいる間に駆除することで発症を防ぐというものです。
こういった理由から病院で予防薬を処方してもらう方法が基本となっており、動物病院でも予防薬を使って予防する方法が推奨されています。
はたして、シャンプーだけでフィラリア症を予防することは可能なのでしょうか。

 

シャンプーだけで予防することはできない

気になる結論から述べてしまうと、フィラリア症はシャンプーだけで予防することはできません。
フィラリア予防ができるシャンプーといっても、実際のところはフィラリアを運んでくる蚊に対する忌避効果をもっているだけです。
 
忌避効果と予防効果は似た印象がありますが、症状そのものを抑える予防効果に対し、忌避効果は原因を遠ざけるといったものです。
あくまでも蚊を寄せ付けにくくすることで蚊がフィラリアを媒介する危険性を減らすので、原因となるフィラリアの幼虫を死滅させることはできません。
そのため、フィラリア症の予防は予防薬を使って、確実に対策する必要があります。

 

プロポリスワン・ペット用シャンプー

フィラリア予防効果が期待できるペット用シャンプーの中で、代表格といえるのがプロポリスワン・ペット用シャンプーです。
この製品はジャパンエスピー社から製造、販売されている犬猫用のシャンプーです。
有効成分としてプロポリスやレモングラス、コロストラムなどが配合されており、このうち蚊に対する効果を発揮するのがレモングラスです。
レモングラスの作用によって、蚊が愛犬や愛猫へ寄り付きにくくし、フィラリアに感染する可能性を低くします。
 
詰め替え用1000mLのもので1本4,760円の価格で販売されています。
 

 

フィラリア用シャンプーと予防グッズではどっちがいい?

フィラリア用のシャンプーは、効果としては蚊に対する忌避効果をもつグッズと同じです。
そのため、フィラリアの忌避効果をもつシャンプーはそういったグッズで代用することは可能です。
 
しかし、シャンプーは愛犬や愛猫を洗うことで頭から尻尾まで蚊を忌避することができるのに対し、首輪タイプ等の他のグッズは首の周囲など一部分にしか効果を発揮しません。
全身しっかりとカバーするのは難しい面があるため、こういったグッズと比べるとシャンプーのほうが有効であるといえます。
フィラリア用シャンプーや予防グッズを使う際は、それぞれの特徴や効果範囲を把握して選ぶようにしましょう。

 

フィラリアの忌避効果はシャンプー以外でも得られる!

女医
先ほども軽く触れたように、フィラリアの忌避効果を得られるものはシャンプーだけではありません。
蚊を遠ざけるためのグッズにはさまざまな種類があり、どなたでも簡単に使用できるものも数多くあります。
その中でも特に使いやすいといえるのが、蚊の対策用スプレーと蚊取り線香、アロマオイルです。

 

蚊の対策用スプレー

最近市販されている、蚊が部屋に入ってこなくなるようにするスプレーにも忌避効果があります。
こういったスプレーは、室内で1プッシュ分スプレーすることで薬剤が行き渡り、壁や天井に付着した薬剤に触れた蚊を駆除することで室内に蚊が入ってこないようにします。
家の中に蚊が侵入しないようにすることで蚊に刺されるリスクを抑えることができるため、フィラリアに感染する可能性が下がって予防に繋がります。
 
ペットがいても使えるタイプも作られているので安心して使用できますが、犬の場合は散歩中に蚊に刺されてしまうというケースもあります。
また、持続時間を過ぎてしまったら忌避効果も途切れてしまうため、完璧に防げるわけではないことを念頭に置いて使用しましょう。

参考元:1プッシュで蚊がいなくなる?

 

蚊取り線香

電気式の蚊取りや、古くから使われ続けている蚊取り線香もフィラリア対策として有効です。
ペットには有害だと思われがちですが、ペット用の蚊取り線香も多く作られていますし、そもそも蚊取り線香に使われている有効成分であるピレトリンは動物にあまり悪影響を与えません。
哺乳類や鳥類などに有毒性はないとされているので、愛犬や愛猫とともに暮らしている方々にも安心してお使いいただけます。
 
しかし、蚊取り線香や電気式の蚊取りを使った方法も、スプレーと同様に効果範囲が限られています。
効果範囲外に出ると蚊除け効果は得られなくなるため、犬と暮らしている場合、散歩中に刺されてしまうリスクがあります。
そのため、散歩に行くときはシャンプーを含めた他の蚊除け対策をする必要があります。

 

アロマオイル

柑橘類や一部のハーブ等の香りには防虫効果があるといわれており、特に蚊の場合はこういった香りを嫌います。
そのため、柑橘類やその他の防虫作用が期待できるアロマを室内で焚き、蚊が嫌う香りを広げるのも有効なフィラリア忌避になります。
しかし、蚊の対策用スプレーや蚊取り線香などのように殺虫効果はなく、アロマを焚いても蚊を駆除することはできないのでご注意ください。
 
また、猫は柑橘系やハーブ、アロマオイルなどを嫌い、場合によっては毒になってしまうため、猫と暮らしている場合には適していません。
猫と暮らしている場合は、ハーブを庭で育てるなどの方法で対策するようにしましょう。

 

フィラリア用シャンプーはフィラリア予防薬との併用がベスト!

薬
フィラリア症は愛犬の命に関わる病気のため、予防薬を適切に投与して対策をする必要があります。
しかし、すでに軽くご説明しているように、フィラリア予防薬は原因となるフィラリアの幼虫を駆除することでフィラリア症を予防するものです。
フィラリア予防薬そのものに忌避効果は含まれていないため、単純に蚊に刺されないようにするためにも、蚊に対する忌避効果があるシャンプーを使うのは有効といえます。
つまり、こういった忌避効果があるフィラリア対策可能のシャンプーを使用して蚊に刺されないようにしつつ、刺されてしまっても大丈夫なようにフィラリア予防薬も投与するという、2重の対策がもっとも有効なフィラリア予防といえるでしょう。

 

シャンプーと併用するならチュアブルタイプがオススメ

フィラリア予防薬とシャンプーを併用する場合、チュアブルタイプの予防薬がオススメです。
皮膚に薬液を垂らして使用するスポットタイプのものもありますが、この場合、薬液を滴下したその日にシャンプーをすることができないというデメリットがあります。
どうしても蚊から無防備な期間ができてしまうため、錠剤タイプやチュアブルタイプといった内服薬のほうが使い勝手がよく、スムーズに併用することができます。
 
また、同じ内服薬でも錠剤タイプよりチュアブルタイプのほうがおやつ感覚で与えられるため、簡単に投与できて投薬時の負担も大きく軽減できます。
投与したあとの吐き戻しも少ないため、高い確率で投与を終えることができ、薬が苦手な愛犬のフィラリア予防も確実に行えます。

 

まとめ

フィラリア症の予防は愛犬の命を守り、長くともに生きていくために必ず行わなければならない予防です。
基本的な予防方法は病院で処方されるフィラリア予防薬を定期的に投与する方法ですが、最近ではフィラリア対策ができるシャンプーをはじめとした対策グッズが作られています。
こういったグッズを使ってフィラリア予防を考えている飼い主の方もいらっしゃるかと思いますが、対策グッズの効果はあくまでも蚊を遠ざける忌避効果であって、フィラリア症そのものを予防することはできません。
 
そのため、フィラリア予防薬を投与しつつ、フィラリア対策ができるシャンプーを使用するのが、もっとも確実なフィラリア予防法といえます。
フィラリア対策グッズにはどのような特徴があるのかを正しく把握して、愛犬を確実にフィラリア症の脅威から守りましょう。