【犬が心臓病になったら…】気をつけることはコレ!重要ポイントまとめ
愛犬が心臓病と診断されたとき、多くの飼い主さんは「これからの生活で気をつけることは?」という不安・疑問を持つでしょう。
「症状悪化にいち早く気づいてあげるには、何に気をつけるべき?」
「散歩は今まで通りさせていいの?」
「食事で気をつけることは?」
などなど……。
そこで、この記事では犬が心臓病になったときに気をつけることを徹底解説します。
犬に多い心臓病の種類を明らかにした上で、日常生活で注意したいポイントをまとめました。
目次
【犬に多い心臓病】僧帽弁閉鎖不全症と拡張型心筋症
犬の心臓病で最も多いのが、僧帽弁閉鎖不全症です。
左心房と左心室の間にある僧帽弁が正常に閉まらなくなり、血液が逆流することで心臓に負担がかかる病気です。
チワワ・キャバリア・マルチーズ・ポメラニアン・シーズーなど小型犬全般に多く、特にキャバリアは遺伝的に発症しやすいことが知られています。
初期は運動後の咳や散歩中に座り込むといった症状から始まり、進行すると肺水腫・呼吸困難に至ります。
一方、大型犬で多いのが拡張型心筋症です。
心筋が薄くなり収縮力が低下する病気で、ドーベルマン・グレートデーン・ボクサー・ラブラドールなどに見られます。
初期は無症状なことが多く、突然悪化するケースがあるため注意が必要です。
どちらも一度発症すると完治が難しく、進行を遅らせることが治療の目標になります。
だからこそ、日常の観察と管理が非常に重要です。
特定の犬種を飼っている場合は、症状が出る前から年1〜2回の心臓検診を習慣にしましょう。
【日常で気をつけること】呼吸数の測定・記録
犬の心臓病の日常管理で、飼い主が自宅でできる最も重要なことが、呼吸数の定期記録です。
心臓病が悪化し、心臓にかかる負担が増えると、呼吸数が急増します。
具体的には、1分間の呼吸数が40回を超えるようなら要注意ラインです。
毎日チェックしてどんどん増加しているようであれば、すぐに動物病院を受診しましょう。
その他、以下のような変化が見られた場合も注意が必要です。
この場合、獣医師と相談して運動量を調整してください。
シャンプー・トリミングで気をつけること
日常の中で見落とされがちですが、シャンプーとトリミングは心臓病の犬に大きな負担をかけます。
これらの要因が重なるためです。
実際のところ、シャンプー後に具合が悪くなる犬は少なくありません。
皮膚に問題がなければ、シャンプーの頻度を減らすことを検討してください。
どうしても必要な場合は、ぬるま湯(25℃前後)で手早く行い、換気に気をつけて蒸気を吸い込まないよう工夫しましょう。
また、トリマーには必ず心臓病であることを事前に伝えてください。
【運動で気をつけること】散歩はやめるべきか
心臓病と診断されると「散歩をやめた方がいいのか」と悩む飼い主さんが多いです。
結論から言うと、完全に運動をやめる必要はありません。
ただし、心臓の状態によって適切な運動量は大きく異なるため、必ず獣医師に確認してから判断してください。
散歩好きの犬にとって、散歩に行けないこと自体が大きなストレスになることがあります。
運動量を減らすことと生活の質を保つことのバランスを、獣医師と相談しながら決めていきましょう。
考え方は、以下の表を参考にしてください。
| 場面 | 対応の目安 |
|---|---|
| 日常の散歩 |
「ゆっくり短時間」が基本。 途中で座り込んだら終了し、抱っこして帰る。 |
| ドッグランでの激しい運動 |
原則 NG。 心臓に急激な負荷がかかる |
| 他の犬との興奮した遊び |
興奮・吠えは心臓に負担をかける。 なるべく穏やかな状態を保つ。 |
| 暑い時間帯の外出 |
血圧変動が起きやすい。 早朝・夕方の涼しい時間帯に限定する。 |
基本的に、激しい運動を避けることや、散歩中に具合が悪そうだったら中断して抱いて帰ることに気をつければ大丈夫です。
【食事で気をつけること】低塩分と体重管理
犬が心臓病になったとき、食事で気をつけることは次の2点です。
具体的に見ていきましょう。
塩分を控える
塩分の多い食事は飲水量と血液量を増やし、心臓への負担を高めます。
人間用の食品(ハム・チーズ・かまぼこ・ソーセージ等)は絶対に与えないでください。
心臓病用の療法食が基本となります。
体重管理(肥満も痩せすぎもNG)
体重管理は、食事管理と同じくらい重要です。
肥満しすぎなのが悪いのは、人間もそうですからすぐわかるでしょう。
心臓病に関して言えば、肥満しすぎは血圧上昇や呼吸数増加を引き起こし、心臓の負担を増やして病気の悪化を招きます。
一方、痩せすぎもよくありません。
特に最近は、「筋力・体力の低下」という観点から、むしろ痩せすぎのほうが心臓病には悪いといわれています。
定期的な体重測定や獣医師との相談を通じ、適切な範囲をキープすることが大切です。
【投薬で気をつけること】自己判断でやめるのはNG!
心臓病の治療薬は、症状が改善しているように見えても自己判断でやめてはいけません。
「元気そうだから」
「副作用が心配だから」
そんな理由で中断すると、急激に症状が悪化するリスクがあります。
毎日同じ時間に継続することが基本です。
薬を嫌がる場合は、フードに混ぜる・ピルポケットを使うなどの方法を試してください。
どうしても飲ませられない場合は、獣医師に相談して剤形の変更を検討してもらいましょう。
他の病気の治療薬・市販薬・サプリメントを追加する際は必ず獣医師に確認してください。
【定期検診】ステージ別の受診頻度
「元気そうだから大丈夫」という判断が最も危険です!
心臓病は症状が出てから一気に悪化するケースが多く、定期的な数値の確認が進行抑制につながります。
以下、心臓病のステージ別の受診頻度をまとめました。
| 状態 | 推奨される検診頻度 |
|---|---|
|
・心雑音なし ・健康 |
年 1 回。 (6 歳以上の小型犬は年 2 回推奨) |
|
・心雑音あり ・治療前 (ステージ B1) |
6 ヶ月に 1 回の心エコー・血圧検査 |
|
投薬開始後 (ステージ B2 以降) |
2〜3 ヶ月に 1 回。 (状態によって獣医師の指示に従う) |
よくある質問
Q. 心臓病の犬でも歯磨きは必要ですか?
A. 必要です。歯周病と心臓病には深い関係があります。
歯周病菌が血流に乗って全身を巡り、心臓に悪影響を与えることが知られています。
ただし、歯磨き中に興奮させすぎないよう注意しながら行ってください。
Q. サプリメントを追加してもいいですか?
A. 自己判断での追加は危険です。
心臓病の薬と相互作用を起こすサプリメントがあります。
タウリン・コエンザイムQ10など心臓に良いとされるものでも、必ず獣医師に確認してから使用してください。
Q. 心臓病の犬の寿命はどのくらいですか?
A. 疾患の種類・重症度・治療開始のタイミングによって大きく異なります。
たとえば僧帽弁閉鎖不全症は、心不全を起こす前から適切な投薬を開始することで進行を大幅に遅らせられることが示されています。「余命」より「今できる管理を続けること」に焦点を当てることが、愛犬との時間を最大限に延ばすことにつながります。
Q. 心臓病と診断されましたが、まだ症状がありません。何かすべきことはありますか?
A. 今すぐできる最も重要なことは「毎日の呼吸数記録を始めること」です。
症状が出る前から数字を記録しておくことで、変化に気づくのが早くなります。
また獣医師と相談のうえ、ステージに応じた検診頻度を決めておきましょう。
まとめ
今回は、犬が心臓病になったときに気をつけることをまとめました。
心臓病の悪化に気づくには毎日の呼吸数チェックが最も重要
散歩は獣医師の許可範囲で「ゆっくり短時間」が基本
食事は低塩分が基本!体重管理は肥満・痩せすぎ両方に注意
投薬は自己判断で中断しない
ステージに応じた定期検診で数値の変化を早期に把握
日ごろから呼吸数をはかり、散歩中も目を配るなど、気をつけるべきことはいくつかあります。
今回の記事を参考にしていただければ幸いです。