目薬を嫌がってしまう犬や猫にはどうすればいい?目薬をさす方法と6つのポイント
愛犬や愛猫と暮らしていると、何らかの理由によって目薬をささなくてはならなくなることがあります。
もっとも多いのが何らかの目の病気になってしまったときで、そういったときは動物病院から処方された目薬を定期的にさす必要があります。
しかし、目薬を嫌がってしまう犬や猫は多く、1回さすだけでも苦労するという飼い主の方は大勢いらっしゃいます。
犬や猫はどうして目薬を嫌がるのか、目薬を上手にさすためにはどうするべきか、ご紹介します。
犬や猫は目薬を嫌がる?
目薬は、犬や猫からすると得体のしれないものです。
何をされるのかも理解できないため、目薬を警戒して嫌がってしまうことが多々あります。
また、過去に目薬をさすときに嫌な思いをしたからという理由も考えられ、特に一度でも目薬をさしたことがあって2回目以降で嫌がるようになった場合は目薬のさし方に問題があった可能性があります。
愛犬や愛猫にかかる負担を和らげるためにも、目薬をさすポイントを把握しておきましょう。
犬や猫に目薬をする際の6つのポイント
愛犬や愛猫へ内服薬や外用薬を投与する際にコツがあるように、目薬をさす際もコツやポイントがあります。
こういったコツやポイントを理解しておくことで、スムーズにさすことができるようになるため、事前にしっかり抑えておくことが大切です。
愛犬や愛猫の目薬をさすための6つのポイントをご紹介します。
点眼が終わったら「褒める」&「おやつ」
飼い主は愛犬や愛猫に目薬が必要な理由を知っていますが、愛犬や愛猫はそうではありません。
どうして目薬を点眼されるのかわからないため、目薬を嫌なものと感じたり異物だと感じてしまったりするのは当然といえます。
『点眼=嫌なこと』と記憶してしまうと余計に嫌がるようになってしまうため、嫌なことではなく良いことだと覚えてもらうことが大切です。
目薬をさしたあとに褒めたり、終了後におやつを与えたりして『点眼=良いこと』というようにイメージが変わるようにしましょう。
どうしても嫌がる場合、目薬をさす際におやつを与えて気をそらしたりするのも有効です。
可能であれば役割分担をする
犬や猫に目薬をさそうとしても、飼い主1人だけではなかなか難しい部分があります。
他に手伝ってくれる人がいる場合は、役割分担をして2人で目薬をさすようにしましょう。
1人が犬や猫に覆いかぶさるような形で固定して目を開けさせる保定役、もう1人がそっと後ろから目薬をさす役というように役割分担をすると、さしやすくなります。
目薬を失敗してしまっても慌てない
目薬をさすのを失敗してしまって、目の周囲に付着してしまっても決して慌てないようにしましょう。
ただでさえ目薬をさされる状況に対して緊張している状態の中で、飼い主が慌ててしまうとその焦りや緊張感が伝わってしまい、犬や猫がパニックになってしまうことがあります。
落ち着いていても伝わってきた焦りや緊張感を感じ取り、暴れたり嫌がったりしてしまいますので、目薬が目に入らなくても落ち着いて対処することが大事です。
また、目薬をさすのを失敗して点眼液が目の周囲に付着してしまった場合は、清潔なコットンやティッシュなどで拭き取るようにしましょう。
拭き取らずに放置していると、かゆみの原因になったり、場合によっては皮膚の炎症に繋がったりしてしまいます。
目薬はなるべく常温にしてからさす
目薬は常温保存のものだけでなく、冷暗所で保存しなくてはならないものもあります。
冷暗所で保存している目薬の場合、冷蔵庫から出したばかりの状態でさすと、目に冷たいものが入ってくるのを嫌がってしまうことがあります。
1回目は成功しても2回目以降に嫌がられる可能性があるため、目薬の温度にも注意が必要です。
冷暗所保存の目薬を使用する場合や、季節の影響で目薬が冷たくなっている場合は、常温に戻してから使用するようにしましょう。
使用する前に取り出して室温に戻しておく他、事前に目薬を軽く手で握って温めるのも効果的です。
無理に目薬をさそうとしない
目薬をさそうとして、愛犬や愛猫がかなり嫌がるようであれば無理にささないことも大事です。
嫌がるのを無理に押さえて目薬をさした場合、『目薬=嫌なこと』というイメージがついてしまい、次回以降にさらに嫌がるようになってしまいます。
どうしても非常に嫌がるようであれば、動物病院へ連れていき、獣医師にさしてもらうようにしましょう。
目薬を見せない様にする
目薬が苦手な子や怖がりの子の場合、目薬のボトルが見えるだけで嫌がってしまうことがあります。
愛犬や愛猫によっては目薬が見えた時点で逃げたり隠れたりしてしまうため、直前まで気付かれないよう、目薬を愛犬や愛猫に見せないようにするのも大切です。
さす直前まで手で目薬を隠したり、さす際も犬や猫の目線に目薬が入らないように近づけるなど工夫をしたりしましょう。
犬や猫に目薬をさす方法は?
ご紹介したように、犬や猫へ上手に目薬をさすポイントはさまざまなものがあります。
これら6つのポイントを把握することにくわえ、目薬のさし方も工夫をすることで、よりスムーズに愛犬や愛猫へ目薬をさすことができるようになります。
犬や猫へ目薬をさすときはどうすればいいのか、ポイントと一緒に確認しておきましょう。
STEP1:同じ方向を向くように座らせる
目薬をさす際は、愛犬や愛猫を飼い主と同じ方向を向くように座らせましょう。
正面で向かい合う形で座らせてから目薬をさそうとする飼い主の方もいらっしゃるかもしれませんが、この場合だと愛犬や愛猫が緊張したり怖がったりしてしまい、目薬を嫌がる可能性が高くなってしまいます。
目薬が苦手な子の場合だと、真正面からさそうとすることで目薬に気づき、暴れたり嫌がったりしてしまうこともあります。
また、同じ方向を向いて座らせ、飼い主に背を向ける形にすることで飼い主自身が壁となり、後退りして逃げるのを防げます。
STEP2:頭と上まぶたを固定する
飼い主と同じ方向を向くようにして座らせたら、次に目薬を持っていないほうの手で優しく上を向かせ、頭を固定しましょう。
このとき、後ろから下顎を軽く押さえるようにして上を向かせてあげるようにし、固定する力は優しくすることを意識しましょう。
力が入ってしまうと苦しく感じてしまい、嫌がったり暴れたりしてしまう可能性が高くなります。
次に、目薬を持つ手を犬や猫の頭に上に置いて支点を作り、手がぶれないようにして、薬指や小指の側面全体を使って上瞼を引き上げます。
STEP3:適度に距離をとって点眼する
目薬のボトルが犬や猫の視界に入らないように気をつけながら、後ろから1滴を垂らします。
このとき、ボトルの先端がまつ毛や眼球に当たらないよう、適度に距離をとった状態で点眼するようにしましょう。
先端が犬や猫のまつ毛や眼球、被毛などに触れてしまうと、雑菌が付着して点眼液が汚染されてしまう可能性がありますので、ご注意ください。
点眼後は、可能であれば上を向いた状態を維持し、しばらく時間をおいたあと、十分に褒めたりおやつを与えたりしましょう。
実際に目薬をさす前に練習しておきましょう!
実際に目薬をさす前に、STEP2までを事前に練習しておくとスムーズにさせるようになる可能性があります。
練習をしておくことで飼い主の方も目薬をさす際のコツやポイントを把握しやすくなり、実際に目薬が必要になったときの成功率も高まります。
愛犬や愛猫も目薬をさす際の姿勢に慣れてくれる可能性もあるため、事前に練習をしておくことをお勧めします。
人間用の目薬は使用してはいけない
犬用や猫用など、動物用の目薬の中には人間用のものと遜色ないものもあります。
しかし、だからといって人間用の目薬を犬や猫に対して使用するのは絶対にやめましょう。
人間用と動物用の目薬では治療目的や用途が異なることがある他、配合されている有効成分の量も異なることがあります。
人間にはなんともなくても犬や猫には負担になってしまう場合があるため、必ず動物病院を受診し、確認することが重要です。
まとめ
愛犬や愛猫がかかるおそれがある目の病気は、数多くの種類が存在します。
場合によってはその治療のために目薬が処方されることもあり、その場合は決められた回数分、愛犬や愛猫に目薬をささなくてはなりません。
しかし、目薬を嫌がる犬や猫は多く、場合によっては目薬を見るだけで嫌なことをされると感じ取り、逃げたり暴れたりしてしまう子もいます。
犬や猫の目薬を上手にさすためには、いくつかのポイントやコツがあります。
事前にそういったポイントやコツを把握し、正しいさし方を覚えておくことで、愛犬や愛猫の目薬は上手にさせるようになります。
合わせて目薬をさす練習もしておき、スムーズに愛犬や愛猫の目薬をさせるようにしておきましょう。
目薬タイプのお薬もあるので目薬を与えることに慣れておきましょう!目薬や目の病気の治療薬は通販でも購入することができます!ぜひ使ってみてくださいね!